アクダマル教会で95年ぶりのミサ
2010年09月19日付 Yeni Safak 紙

ヴァンで95年ぶりにアクダマル教会でおこなわれたミサは、鐘の音で始まった。ヴァン湖に浮かぶアクダマル島にある歴史的なアクダマル教会で、アルメニア正教会・宗教会議議長アラム・アテシュヤン大主教が執り行うミサは、11時に始まった。
アクダマル教会で95年ぶりにミサが行われている。ミサのためにヴァンを訪れた何千人ものキリスト教徒らは、船で島にやってきた。
朝7時半頃にヴァンの中心から45キロ離れたゲヴァシュ郡のアクダマル桟橋には、トルコアルメニア総主教府・宗教会議・司祭長タトゥル・アヌシヤンを含む聖職者と信者らが集まり、船に乗り込んだ。
20分間の船旅の後、島に着いた人々は、ミサの為に準備を始めた。
ミサのためヴァン県警が島に50人の私服警官を送り込んだ。桟橋の周りでは、500人の警官が警備をした。県警所属の警察犬「レディー」はというと、桟橋と島で爆発物を捜索した。

■国内と海外の200のメディアが取材している

軍警察総司令部と災害救援局所有のボートと、国際医療救助チームから医師7人を含む医療関係者30人が、ミサのため島での任務に就いた。医療チームと共に保健局所有の救急ヘリも島で待機している。
11時に始まる予定のミサは、トルコアルメニア総主教府・宗教会議代表アラム・アテシュヤン大主教が執り行うことになっている。
国内外からやってきた200程のメディアがミサの模様を取材している。ミサの為にやってきた信者は、桟橋で待機する17槽の船で島へ渡っている。

■アクダマル教会は、915年に建てられた

ヴァン県が申し入れを行い、文化観光相エルトーゥル・ギュナイが承認したことで、1年に1回ミサの許可を与えられたヴァン湖上の島にあるアクダマル教会は、915年から921年に建てられた。その後、修道院に変わった教会は、2007年に修復され、記念博物館としてオープンした。
ヴァスプラカン王ガギク1世が、ケシシュ・マヌエルに建てさせた教会は、アルメニア人にとって非常に重要なものとなっている。アルメニア人は、この教会を訪問することを宗教的な義務と考えている。
神聖な巡礼地でもあり、聖職者養成といった点からも重要であったこの教会は、1915年まで聖職者を養成し、この年までミサが行われていたことが知られている。1915年のロシアの占領後、ミサが行われなくなったが、遺跡として保護されるようになった教会は、95年ぶりにミサを行うことになる。

■ 壁には、旧約聖書と新約聖書の様々な場面が描かれている

島の中央に位置する教会には、西側と南側のドアから入ることができる。教会の壁にはたくさんの絵が描かれており、新約聖書と旧約聖書の様々な場面が描かれている。
この壁画は、預言者ヨナ(ユヌス)が海に投げ込まれるシーン、聖母マリアとその腕に抱かれたイエス、アダムとイブの天国からの追放、 ダビデ王とゴリアテの戦い、サムソンとペリシテ人(パレスチナ人)、火の中の3人のヘブライ人の若者、ライオンの洞窟に入れられたダニエルの壁画が目に入る。
教会の内部には宗教的世俗的な壁画の他に、動物の絵もあり、我々の時代になって広範にダメージを受けたフレスコ画もある。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:20200 )