アクダマルで歴史的なミサ
2010年09月19日付 Radikal 紙


トルコ・アルメニア教会総主教代行アラム・アテシュヤン氏は、(ヴァン湖の)アクダマル教会における儀式で、「私たちにとって重要なことは、博物館という形で保護されている教会の建物を次の世代へと引き継ぐことです。なぜなら芸術的価値をもつこの教会は、ひとつの文化遺産であり、それゆえ、人類はみなその共同の所有者だからです」と述べた。

アクダマル教会で行われた儀式は、11時にはじまり、約2時間続いた。トルコ・アルメニア教会総主教代行アラム・アテシュヤン氏は、コーラスとともに歌われた宗教歌と祈祷ののち演説し、聖なる十字架の yüceltilişiを祝うこの日に、人々が世界の各地からここを訪れ、聖なる十字架という名を冠したアクダマル教会に参集したと述べた。

アテシュヤン総主教代行は、この教会がガギク王 Kral Gagikの時代に作られ、ガギク王は、自身の建設した社会的、経済的な活動により歴史に名を残したとし、次のように続けた。「今、私たちが立っているこの教会は、ガギク王が建設を命じ、建築家マニュエルにより作られた傑作です。今日、ここで祈祷をし、11世紀の間続いてきた精神的な伝統を分かち合ったことの喜びをかみしめています。教会の建設は915年にはじまり、建物はアルメニア教会の習慣・慣習にならって作られ、921年にこの場所での最初の礼拝が行われました。6年の間、建築家、大工、石工、画家たちは、この教会の建築にあたり、神の栄光に尽くしたのです。アクタマル島は、一時期、アルメニア教会のカトリコス所在地として、教会史のなかで重要な位置をしめたこともあります。アフタマル・カトキコス座は、12世紀までは、カトリコスの下のエピスコポスの所在地でしたが、12世紀以後1895年までは、地方司教座がおかれていました。第一次世界大戦までは、イスタンブル総主教座のもとで活動を続けていました。」

アテシュヤン総主教代行は、トルコ・アルメニア教会総主教のメスロプ・ムタフィヤンも今日の儀式への参加を望んでいたとし、次のように続けた。「我々のムタフィヤン総主教様も今日の参加を強く望まれておりました。今日ここで、総主教座様の健康をお祈りいたします。思い起こすに、2005年に教会の修復が終わり、公開の開始式が行われました。時の文化観光大臣だったアッティラ・コチ氏の招待を受けた総主教は、その演説で、この教会の伝統的な巡礼日である聖十字架の日に、ここで礼拝ができますように、と望まれました。総主教のこの願いを前向きにとらえた我がトルコ政府は、ヴァン県知事からの申請を裁可し、9月の第2日曜日に宗教儀式を行うことを許可されました。私たちにとって重要なことは博物館という法的ステータスで守られているこの教会の建物を、次世代に引き続ことです。なぜなら、なぜなら芸術的価値をもつこの教会は、ひとつの文化遺産であり、それゆえ、人類はみなその共同の所有者だからです。この観点から、教会の建物を保護し、国費で補修を行ったトルコ共和国とその政府に感謝します。」と述べた。

■アフタマル神話

アフタマル神話にも言及したアテシュヤン総主教代行は、「アフタマル神話は、互いに愛し合う二人の間に入り込んだ嫉妬が、愛と幸福をいかに悲劇に変えるかを、何世紀にわたり世代を越えて語り伝えています。今日、読んだ聖書の一節にも、神の愛が我々をいかに祝福し、精神的な安定を乱す悪魔との戦いで信仰と希望と愛が、私たちにどれだけの力を与えてくれるかを学びました。」(中略)

■イスタンブルからもたらされた十字架が教会のドームを飾るだろう

アテシュヤン総主教代行は、この儀式がトルコ・アルメニア総主教座により執り行われたとし、次のように続けた。
「この儀式が孤立して行われたという人々がいますが、それは間違いです。私たちの祈りは、孤独なものではありません。主、預言者イエスは、彼の名とその言葉のもとに集まり祈る人々のなかに、自分もいると教えています。それゆえ、。主、預言者イエスは、今、私たちとともにいます。天使や、聖母マリアをはじめとする聖人、この教会を作らせたガギク王や建築家マニュアル、この教会で11世紀の間、祈り続けた主教やエピスコポスたち、そして先祖の全ての魂が、今、我々とともにいます。」

儀式のために、イスタンブルからもってきた十字架を、なるべく早く教会のドームに取り付けたいとするアテシュヤン総主教代行は、儀式の実現に協力してくれたエルトゥールル・ギュナイ文化観光大臣やニュニル・カラルオール・ヴァン県知事をはじめとするトルコ政府関係者に感謝の意を述べた。

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:20201 )