バフチェリMHP党首一行、アルメニア国境アニで金曜礼拝―アクダマルへ抗議
2010年10月01日付 Zaman 紙
アクダマル及びスメラ修道院で1日限りの礼拝が許可されたことに反発を示した民族主義行動党(MHP)党員らは、昨日(30日)カルスのアニ遺跡内にあるフェトヒエ・モスク(大聖堂)で金曜礼拝を行った。
礼拝には、MHPのデヴレト・バフチェリ党首を始めとした多くの党員が参加した。アルメニアとの国境にある大聖堂は、スルタン・アルプアルスランがアニを1064年の8月16日に征服した後に、モスクに変えられていた。アルプアルスランは、征服の4日後最初の金曜礼拝をここで行った。
デヴレト・バフチェリ党首は、アニ遺跡の入り口で、「アクダマルで鐘ならば、アニではアザーンの声だ」というプラカードで出迎えられた。ここからフェトヒエ・モスクまでの約500メートルを歩いて向かった。普段は礼拝に開放されていない歴史的建造物の中にあるモスクの入り口から、内部へ足を踏み入れた後、礼拝をした。バフチェリがモスクに入ったのと同時にアザーンが読まれ始めた。モスクの中で一部の党員グループがバフチェリに対し拍手をする一方、一部のグループは「アッラーアクバル(神は偉大なり)」と唱えた。礼拝は、MHPのカルス市議会議員と元イマームのフェリト・イェニジェ氏が先導する中で行われた。イェニジェ氏は、礼拝のために特別に設置されたミンバル(説教壇)で、フトゥバ(説教)を読んだ。フトゥバでは、「アッラーは一つ、預言者は一人、コーランは一つ、我々は1000年間共によりそって生きている。我々を分断することは誰にもできない」と述べられた。礼拝が行われる間、降りしきる雨がモスクの中に流れ、礼拝者たちは雨に濡れてしまった。
MHP党首は礼拝後にアニ遺跡を観光し、アナトリア最初のトルコ式モスクであるエブル・マヌチェル・モスクと墓を訪れた。ここでスルタン・アルプアルスランとその友らのためにコーランの冒頭を読んだ。帰りには、アルメニア人によって1918年に殺されたトルコ人のために作られた慰霊碑を訪れた。警察と軍警察は広範囲の警備にあたった。
バフチェリ党首は、アニ遺跡の外で選挙バスから党員らに呼びかけた。演説で統一と協調のメッセージを呼び掛けたMHP党首は、アナトリアを祖国として獲得した先祖の誰もが、信仰やアイデンティティに翻弄されることはなかったと強調した。1000年かけてできあがった統一と協調の“漆喰”をバラバラにさせることなど許し難いと述べた。アクダマル教会とスメラ修道院で礼拝が許されたことに反発を示し、「この祖国のために、命をかけてほしい。必要ならば、アルプアルスランのように再び征服を始めよう、その代償がどれくらいかかるとしても、それを支払うつもりだ」と述べた。
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( 翻訳者:小松裕美子 )
( 記事ID:20291 )