米によるイラン当局者8名への制裁措置に対し、三権の長が反発
2010年10月05日付 Mardomsalari 紙
アメリカ政府が、イラン当局者8名に対し渡航制限と資産凍結措置をとったことを受け、三権の長をはじめ、我が国の責任者たちからは激しい非難の声が上がっている。
ISNA(イラン学生通信)によると、司法権長官は、人権ヘの対応における西洋諸国、特にアメリカのダブルスタンダードを批判して、「気高く公正な人なら誰でも、アメリカで人権擁護を声高に叫ぶ人々のダブルスタンダードな振る舞いを遺憾に思うはずだ」と述べた。
アーヤトッラー・サーデグ・アーモリー=ラーリージャーニー〔司法権長官〕は、イラン当局者8名に対して制約を加える決定をアメリカが下したことに言及し、次のように述べた。「人権擁護を訴える一国の大統領が、一方的に、しかも法的プロセスを一切踏むことなく、他国の当局者に対して〔敵対的な〕措置を講じた今回の件によって、法や人権に忠実だという〔アメリカの〕主張がどれほどウソで塗り固められているか、またこの国〔=アメリカ〕で法的な議論に政治的な問題がいかに絡まっているのかが、よく示された」。
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また国会議長〔=アリー・ラーリージャーニー〕も、次のように述べている。「イラン当局者数名に対してビザの発給を拒否したり、彼らの資産を凍結したりといった、最近のアメリカ政府の一連の措置は、全くもって無意味かつ軽率である。国際社会を舞台とした子どもの遊戯の類いだ」。
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さらに大統領も、「〔‥‥〕アメリカ大統領が最近、イギリスのメディアを通じて表明した反イラン的なスタンスは、きわめて低レベルなものであり、彼らが自制心を完全に失っていることが露見した」と述べた。
マフムード・アフマディーネジャード大統領は、イラン国民に対して覇権体制が発動した制裁など無意味であると指摘した上で、さらに「抑圧者たちは自らの有する物質的な力を総動員してきている。そして新手の措置を講ずれば、イランを揺さぶることができるなどと想像している。しかし、神の恩寵とイラン国民の自信・不屈の精神によって、彼らの措置は無力化されている。イラン国民は、超大国に対して何の権威も認めていないし、恐れてもいない」と語った。
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(本記事は
Asahi中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:水谷陣也 )
( 記事ID:20323 )