170名の国会議員、大統領に対して申し入れ
2010年09月29日付 Jam-e Jam 紙

170名の国会議員が、マフムード・アフマディーネジャード大統領に対して公式の申し入れを行い、その中で国会の地位に関する同大統領の発言を批判した。

 昨日、国会の演壇から読み上げられたこの申し入れの中で、大統領に対し、国会について挑発的かつ無意味な発言は控えるよう、要求が行われた。その理由として、「〔大統領の発言は〕宗教的人民主権や国の指導者たちの団結を弱めるものであり、それは政府をはじめとする三権が人民に奉仕し、彼らの基本的要求を追求し、また彼らの直面する諸問題の解決に取り組むことを阻害させることにつながるものだ」と、この申し入れは指摘している。

 この要望書はまた、大統領は若者の就職問題や一部生活必需品の値上がりの抑制、密輸品の氾濫阻止、国内製造業の保護、全国規模での経済的・社会的腐敗撲滅キャンペーンの実施など、国の抱える根本的な問題に取り組むべきであり、他の権〔=立法権、すなわち国会〕に干渉するのではなく、自らの義務を遂行するべきであると指摘している。

 大統領は以前、ニューヨーク訪問を前にして、日刊紙「イラン」とのインタビューのなかで、「『国会は国政の先頭に立っている』〔=国会こそ国の最高の意思決定機関である〕とのイマーム・ホメイニーの言葉は、国家制度が首相制だったころ〔=ホメイニー存命中の1979〜1989年〕のものだ」と述べた。

 これに対し、アリー・ラーリージャーニー国会議長は昨日、国会の公開審議の冒頭、「故イマーム・ホメイニーのお言葉によれば、国会には優越性がある」ことを強調した上で、「今日これまで以上に、我々は言葉を一つにして、国が抱える根本的諸問題、すなわち経済状況の改善、インフレの抑制、就職難への対策、生産効率の向上などに取り組んでいく必要がある。この原則を揺るがすような言論を弄して騒動を起こすようなことは、いかなるものであれ、国益に反するものである」と指摘した。

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(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:長島太郎 )
( 記事ID:20332 )