南キプロス大統領「問題解決には領土割譲が条件」
2010年10月11日付 Yeni Safak 紙

南キプロスのディミトリス・フリストフィアス大統領はキプロス問題の解決のため、ギュゼルユルトが南キプロスに割譲される必要があると述べた。アナン計画に含まれているよりも多くの土地を望んだ同大統領は、さもなければキプロス問題の解決は不可能であると述べた。

南キプロスのディミトリス・フリストフィアス大統領はギュゼルユルト出身のギリシャ人が行った伝統的な「オモルフォ(ギュゼルユルト)への歩み」という催しで行ったスピーチで、「我々はより多くの土地を望んでいる、これにより(土地・財産の)所有権問題の複雑さは軽減されるだろう。オモルフォが返還されずにキプロス問題が解決されることは無い」と述べた。さらに南キプロス・ギリシャ政府のディミトリス・フリストフィアス大統領は、アナン計画にある南キプロス・ギリシャ政府に割譲予定の土地の範囲を、さらに広げるよう要求したと述べた。

新聞報道によれば、フリストフィアス大統領はスピーチにおいて、南キプロス・ギリシャ側は、その提案と政府によるあらゆる働きかけを、キプロス問題の解決に向けたイニシアチブにおいて、「一歩先んじて示したこと」を述べ、3つの軸からなる提案文書についても説明した。「オモルフォ(ギュゼルユルト)が南キプロス・ギリシャ政府の下に割譲されなければキプロス問題の解決はない」と言った同大統領は、「同時に我々の側は、南キプロス・ギリシャ政府に割譲予定とされる土地について、アナン計画にあるよりも多くの範囲を望んでおり、主張している。北キプロス出身のギリシャ移民の大半が南キプロス・ギリシャ政府のもとにかえることは、(土地・財産の)所有権問題の複雑さを軽減し、解決を容易にするだろう」と述べた。

またフリストフィアス大統領はスピーチの中で北キプロス・トルコ共和国側の提案にもコメントしながら、「一見魅力的な提案であるが、もともとこの提案は、(土地・財産の)所有権の大部分に関しては強制的に賠償金で解決し、残りのわずかな部分を交換、さらに残された部分を返還で解決することを見越したものである」と述べた。同大統領は、トルコの提案を、「友好を示そうとつとめても認められないだろう、南キプロス国民の人権を侵害する内容の提案である」とした。また南キプロス・ギリシャの大統領は、「キプロス問題に関する北キプロス・トルコ共和国からの提案は、国家が唯一無二の主権を持ち、一つの国民性、一つの対外的な代表権を有するという原理に適っていない」と述べた。

スピーチのなかで現在行われているキプロスに関する直接的な交渉についてもコメントした南キプロス・ギリシャの大統領は、北キプロスのメフメト・アリー・タラート元大統領とともに行った交渉で、特に行政問題において進展がみられたが、しかしこの進展も、期待していたほどのものでは無かったと述べた。

アレシア紙は南キプロス・ギリシャのディミトリス・フリストフィアス大統領が、北キプロス・トルコ側とトルコに向けて、「申し上げたように年末までの解決を求めるのならば、アプローチの仕方を変えてほしい」と述べたと報道した。

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( 翻訳者:尾形知恵 )
( 記事ID:20362 )