黒海工科大学もスカーフ解禁―一部教員は抵抗
2010年10月11日付 Zaman 紙


大学でのスカーフ着用の自由が最近また話題となっていることを受け、いくつかの大学ではスカーフをした学生にキャンパスへ入ることを認めているのにもかかわらず、一部の教員はキャンパス内でのスカーフ着用禁止の継続に固執している。

高等教育機構(YOK)が出した「いかなる理由があろうとも学生は授業から追い出されない」という通達に注意を払わなかった一部の教員たちが、学生を教室の外に追いやった。

ここ最近のスカーフ解禁という展開のあとで、黒海工科大学(KTU)もまた、解禁を指示する姿勢を示した。工科大で今日、スカーフをつけた学生がキャンパスの中に入る許可が下りた。

大学では、スカーフをつけた学生が教室に入ることを許された学科がある一方で、許されなかった学科もあった。一部の学生は講義担当者の許可を得たにもかかわらず、学科関係者によって教室の外へ追い出された。学生の抗議もむなしく、彼女たちがスカーフを外さずには、講義棟や教室へ入ることはできないとされた。

物理学科に所属する一部学生は、講義担当者から許可をもらったにもかかわらず、副学科長のジョシュクン・アイドゥン助教授から教室の外に追い出されたと話した。また匿名の学生らは、ヒジャービ・スィナン・オズカン助教授がスカーフ着用者に教室へ入る許可を与えたにもかかわらず、アイドゥン助教授がやってきて教室の外に追い出されたと伝えた。学生たちは今回の事件を次のように語った

「今朝私たちがスカーフをつけてキャンパスに入る許可が出ました。しかし、問題が起こらないようにするため、機械科学の授業の担当であるオズカン助教授にスカーフをつけたまま授業へ参加してもよいのかどうかを尋ね、許可をもらいました。教室の入り口で先生が来るのを待っていたら、アイドゥン講師が走って私たちのほうにやってきて、スカーフをしたまま授業をうけてはならないと言いました。抗議したのですが『すぐに外へ出なさい、講義棟はスカーフを取らなければ入ることはできない』といって私たちを外に追い出しました。」

学生たちは、高等教育機構の「いかなる理由があろうとも学生は授業から追い出されない」という通達にもかかわらず教員に追い出されたことに対してまったく納得できないと話し、アイドゥン氏自身の授業でさえないのに授業に出ることを許可されなかったことが特に問題であると強調した。

工科大の物理学科長エクレム・ヤンマズ教授は、この件に関し事実を把握してないと述べた。ヤンマズ教授は、通達通りに振る舞う責任があるとし、「学科長室にはこれに関する通達文が届いていないようであり、よってスカーフ禁止がどうやら現在も続いているようだ」と述べた。

一方で、アイドゥン助教授はというとこの件に関して弁明を避けており、工科大のイブラヒム・オゼン学長は、今日通達どおり学生はスカーフをつけてキャンパスに入ることができると話した。

オゼン学長は、この件に関して高等教育機関の最終決定を待っていると話し、「今学生はスカーフをつけてキャンパスに入ることができる。この件に関する解決方法を探しており、近く解決することを願っている」と会見で話した。

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:20363 )