ブルサ県警は、自らを「私たちは預言者の子孫である」と称し、これから30~40戸からなるアパートをつくるとして多くの人から金銭を騙し取った、女性5人を含む12人を逮捕した。被害者の中にはウルダー大学教授、事業家、医者もいた。
被害総額は12万トルコリラ(約689万円)にのぼるといわれ、この事件の容疑者たちは、3階建ての別荘を買い、そこで贅沢な暮らしをしていたことが分かった。
寄せられた通報をもとに内偵していたブルサ県警治安局管轄の窃盗詐欺捜査チームは、「預言者の子孫」と言って詐欺行為を働いていた、トゥルカン・デミルジ(42)をリーダーとするグループを追っていた。警察は、このグループのメンバーが、ブルサで家や仕事場を訪問し、「私たちは預言者の子孫である。自分たちの存在を知ってもらい、貧困者を支援するため、30~40戸のアパートを作る」と言い、金銭を求めていたことを明らかにした。容疑者たちの言葉を信じた被害者の中には、ウルダー大学教授、事業家、医者も含まれ、(容疑者らは被害者と)直接集い、彼らから金銭を巻き上げたという。
3ヶ月続いた捜査の結果、警察は、グループのリーダーであるトゥルカン・デミルジ、その息子であるウウル・デミルジ(20)、兄であるメフメト・サドゥック(45)、弟であるトゥラン・サドゥック(40)、義理の妹であるデヴラン・サドゥック(40)、レイラ・サドゥック(39)、友人であるヴェヒデ・トゥルグット(50)、ハニフェ・アフメトオウル(50)、メフメト・ギュルギョレン(40)、ガムゼ・ギュルギョレン(30)、エレン・オクテム(25)、シャヒカ・サクマル(40)の住所を突き止めた。
■月に一度の美容院で5000トルコリラ(約28万円)
容疑者たちは、昨日(10日)行われた一斉捜査によって、それぞれの自宅で逮捕された。取調べにおいて、トゥルカン・デミルジ容疑者が、息子、兄弟、義理の妹とともにトプハーネ住宅街に3階建ての別荘を購入し、そこで贅沢な暮らしを行い、トゥルカン容疑者と義理の妹たちが月に1回美容院に行く費用だけで5000トルコリラ(約28万円)にのぼっていたという。
大学教授や会社員らも騙したトゥルカン・デミルジ容疑者は、被害者との会合において、自分たちの計画を説明し、さらに信用させるため、自分たちが得た金銭は「神のお告げを待って」供えた後に受け取ると話し、3人から受け取った金銭のうち1人分を「合法的なものか疑わしい」と返却していた。このことを自分の威信にかかわる問題と考えた(当事者である)会社員は、自身の金銭が合法的なものであると宣言し、さらに余計に金銭を払ってしまったという。
■50人から120万トルコリラ(約6847万円)
50人から1人あたり3000トルコリラ(約17万円)から20万トルコリラ(約1141万円)を集めたとされる容疑者らは、これまでに少なくとも120万トルコリラ(約6847万円)を騙し取っており、この数字はさらに上がる可能性があることが分かった。
トゥルカン・デミルジ容疑者は、弟であるトゥラン・サドゥックと兄であるメフメト・サドゥックとともに、会計士シャヒカル・サクマンの名前で「貴人建設会社 Asılzade İnşaatı」の名で、架空の会社をつくっており、この会社を通して多くの人を騙していたことが分かった。
呪術を行ったともされる3人の容疑者の取り調べは現在も続いている。警察は、捜査を拡大させるため、検察に拘留延長依頼を出す予定であると発表した。
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( 翻訳者:萩原絵理香 )
( 記事ID:20366 )