評論家アリー・ブラチ、本紙コラムをめぐりバルカン出身者にTVで謝罪
2010年10月14日付 Zaman 紙

評論家アリー・ブラチ氏は、「共和国を成立させ、『トルコ人であることはなんと幸せなことか』という言葉を受け入れた指導者たちの大部分は様々な民族に属していた」と書いたコラムをめぐり「バルカン出身のトルコ人」に謝罪した。

メフタプ・テレビで放送された「思想の日」という番組で同コラムに触れたブラチ氏は、「誰かのトルコ性を問うことが私の目的ではなかった。私の意図は、ムスリム性の代わりにトルコ性を用いようとした人たちの大部分がトルコ民族ではないということにあった。」

ブラチ氏は、2010年9月20日付のザマン紙に寄稿したコラムで、「『トルコ人であることはなんと幸せなことか』という決まり文句を受け入れ、公式にトルコ人という民族的アイデンティティー(つまり合法なアタテュルク民族主義)を容易に自分の中に取り込んだ重要なグループの民族的背景が、トルコ民族ではなく、バルカン移民や難民、コーカサス移民にあることは意義深い」という表現を用いたのだという。ブラチ氏は、テレビ番組でその表現について次のように説明した。「彼らは、統一と進歩委員会から共和国へと残された遺産がある。オスマン帝国では、国民はムスリム性の名の下に集まった。共和国になってからは、トルコ性の名の下に集まった。私のトルコ性は、バルカン出身トルコ人のそれと何ら変わりはない。誰かのトルコ性を問うことが私の目的ではなかった。私の言葉で傷ついた人がいるのであれば、謝罪する。私の目的は、ムスリム性のかわりにトルコ性を定着させた指導者たちの大部分がトルコ民族ではなかったと指摘することにあった。コラムでもその時代の政権幹部のことを指したつもりだった。」

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:20397 )