犠牲祭での「犠牲自粛」も検討―家畜不足を受け、バルダクオール宗務庁長官
2010年10月16日付 Milliyet 紙


アリ・バルダクオール宗務庁長官は、犠牲祭を目前にしてヒュッリイェト紙のインタビューに答えた。

アリ・バルダクオール長官は、「犠牲祭で羊や牛を屠った場合、トルコにおける家畜数は危機的状況に追いこまれる」という予想に対し対応策を検討している。バルダクオール長官は、この件に関してデータ集計を求めており、「集計による情報や、それを検討した結果を基に、ひとつの決定を下します。来週、詳細を発表する予定です」と述べた。

アリ・バルダクオール宗務庁長官は次のように話した。

「ある者は『犠牲の羊や牛を屠っても(家畜数に)問題はない』と言い、ある者は『やめよう』と言います。さまざまな立場からの意見をききます。もし、今年、犠牲祭で屠られる動物の数が、トルコにおける家畜数に悪影響を与えることが予想されるような結果が出れば、この件に関して我々も自分たちの考えを述べたいと思います。何らかの危機的状況が予想されるようであれば、『今年は犠牲の羊や牛を屠らなくてもよい』と発表します。不足や自然災害などが理由で動物を捧げられないことは、宗教的な観点から問題にはなりません。しかし、何の悪影響を与えないような場合でも、特に雌の動物は生贄にしないほうが賢明です。妊娠しないことが確実である雌以外は、犠牲用に用いるべきではありません。

例えば、我々はこれまで、「代行」という(イスラム法上の)手法を使って、一部、トルコの代わりにパキスタンで羊を屠ってもらっていました。しかし、今週初めに首相とパキスタンを訪問した際、そこにいるトルコ側の代表者に次のように伝えました。『ここ(パキスタン)で自分たちの宗教的義務を果たそうとして、パキスタンの人々を困難な立場に立たせないようにしましょう。なぜならば、洪水の影響で何千頭もの動物が死にました。それに加えて、我々が犠牲祭のために動物を買うことは、彼らに対する善行ではなく、長い目で見たら悪いことをしたことになるのです』と。」

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( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:20411 )