長きにわたる沈黙を経て、中央銀行総裁はついに外貨準備高及び金の保有高を正式に発表した。複数の通信社の報告によると、マフムード・バフマニー総裁は「ナショナル・エクスポート・デー」の式典で、国の外貨準備高が1000億ドルに上ることを発表したのである。
同総裁は国の金保有高の正確な数字に触れることなく、国内の年間の金消費量は30トンであり、たとえ今後10年間、国内に1グラムの金もはいってこなくとも、現在の保有高によって国内需要を十分に満たすことができ、何の問題も起こらない、と述べた。同総裁はまた、現在の保有高は過去最高だとも指摘した。
中央銀行総裁のこうした発言から、現在の国の金保有高は今後10年間の国の消費をまかなうことのできる量、すなわち少なくとも300トンはあることが推測される。
かつて政府の経済関係者らは、外貨準備高および金の保有高を発表することは敵による経済的陰謀や悪用を招くとの論理によって、数字の発表を控えてきた。しかし先週、テヘラン商工会議所のヤフヤー・アーレ・エスハーグ会頭は、国の外貨準備高を800億ドルであると述べ、今回マフムード・バフマニー総裁が当局者としての立場から、この問題について新たな、そしてより正確な数字を発表することになったのである。
バフマニー総裁は「ナショナル・エクスポート・デー」の式典で、「2008年から2009年にかけて、世界のあらゆる国が経済不況に直面したにもかかわらず、イランのこの輸出はこの2年間で10パーセントの伸びを経験した。つまり、イラン暦1387年〔※西暦2008/9年〕には総額183億ドルの輸出であったものが、昨年には230億ドルにまで増加したのである。さらに今年になっても、国の輸出は39パーセント伸びている」と語った。
中央銀行総裁はまた、「世界的経済不況にもかかわらず、イランは国内総生産から見た場合、17番目の経済力を有しており、国の経済的な支えはきわめて強固である」とも強調した。
〔※「17番」というのは「購買力平価」で計算した場合であり、米ドル換算の名目ではこれよりも10位ほど落ちる〕
同総裁は、イランが石油輸出国であることを指摘した上で、「イランはかつて、世界で2番目のガス埋蔵量を誇る国であったが、今日ではイラン北部で発見された〔ガス〕層により、〔ガス〕埋蔵量でイランは世界第一位になった〔※真偽は不明〕」と述べた。
同総裁はさらに、「世界銀行および国際通貨基金の報告によると、イランは1000億ドルもの外貨準備高と、数百万もの隠し準備金を持っている〔?〕」とも述べた。
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( 翻訳者:山本和代 )
( 記事ID:20527 )