アレヴィー派団体、「宗教教育」に抗議の24時間座り込み
2010年11月07日付 Radikal 紙

カドゥキョイにおいて、ピール・スルタン・アブダル文化協会(PSAKAD)の主導で集ったアレヴィー組織や政党、市民団体のメンバーが、「身分証明書の宗教欄の撤廃と、必修宗教科目の廃止」を目的としたデモを行った。ミュージシャンなども参加したこのデモでは24時間におよぶ座り込みも始められた。

大型ショッピングモール、テペ・ナトリウス前、午後12時に、ピール・スルタン・アブダル文化協会(PSAKD)、アレヴィー・ベクタシ連盟(ABF)、自由団結党(ÖDP)、トルコ共産党(TKP)、被抑圧者社会主義党(ESP)、公平民主党(EDP)、公務員組合連盟(KESK)、平和民主党(BDP)、社会主義者民主党(SDP)、ハルク・エヴレリ(人民の家)、革新的な高校生の集い(LÖB)のメンバーが集まり、カドゥキョイ港広場に向けてデモ行進を行った。

このデモでは1000人近くの人々が、手に「平等な市民権のため、世俗的・民主的な国家を」、「ジェムエヴィが我々の礼拝所だ」、「マドゥマク・ホテルを博物館に」、「宗務庁廃止」、「同化反対」、「信仰に敬意を払え」、「必修宗教科目廃止」さらには「高等教育委員会(YÖK)撤廃」と書かれたプラカードや標語を持って、ルフトゥム通りを広場まで行進した。

デモ集団は「どんなに困難な状況にあっても、そこには希望となる光が必ずある、公正発展党(AKP)は国民に対し責任を取れ!」、「必修宗教科目など望んでいない」、「団結無くして我々に解放は無い!」「我々は皆ファシズムに反対だ。」また、「耐え忍んで勝利をつかもう」といったようなスローガンを叫んだ。集団の中には歌手のトルガ・サーさん、プナル・サーさん、フェルハト・トゥンチさん、メティン・カラタシュさん、メフメト・エキジさん、アリ・エクベル・エランさん、そして音楽グループGrup Yorumの顔もみられた。

■ギュムシュ会長:政権に反対する

ピール・スルタン・アブダル文化協会のフェヴズィ・ギュムシュ会長は、最初にデモ集団を代表して会見を行った。同会長は、AKP政権が必修宗教科目継続のための働きかけを行なっているとし、「この不正には反対し続けます。この政権の、権利も法もわきまえない民主主義の敵のような態度には、我々は反対の立場です」と話した。アレヴィーは、この国の一員であり、要(かなめ)でもあると話す同会長は、「我々を宗教の敵かのように見なす人々には抗議します。マドゥマク・ホテルにおける悲しい事件を記憶に刻んでおくためにも、この場所を博物館とすること、そしてよりしっかりとした民主主義を望んでいます」と述べた。

■バクルズ氏:政府は欧州人権裁判所(AİHM)の決議を認識していない

スピーチでAKPが欧州人権裁判所の決定を歪曲し、勝手な解釈を行っていると主張する、アレヴィー・ベクタシ連盟のアリ・バルクズ会長は、「必修宗教科目廃止に関して欧州人権裁判所による決定が適応されることを望んでいます。しかし政府はその決定を認識していないのです。そんな状況で、我々は彼らと何をすればよいのでしょうか。我々が彼らのようになればよいのか、それとも彼らが我々のようになってくれるのか。実際、こんなことでもめる必要はなかったのです」と語った。

学校などで必修宗教科目を一刻も早く廃止すべきと強調したバルクズ会長は、次のように続けた。

「宗教文化や宗教倫理を教えるイマームの数はどんどん増えてきている。トルコはシャリーア(イスラム法)に基づく国家になろうとしているのです。私たちが宗務庁を廃止してほしいと言えば、政府は宗務庁組織にどれだけが重きを置いているかを見せつけるのです。国は問題解決に向けて、今すぐにアレヴィー、そしてクルド人を理解する必要があります。」

会見の後にはデモに参加した歌手らが中央に出て、歌などでグループを盛り上げた。デモではセマーのショーなども行われ、必修宗教科目廃止を求め24時間続く座り込み行動も始められた。イスタンブル警察署の警官らは、カドゥキョイ港広場に広域警備体制をしいた。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:20613 )