イスタンブル弁護士協会、新会長決まる
2010年11月07日付 Radikal 紙

イスタンブル弁護士協会の会長選出が終了した。同協会の新会長には、ガラタサライ大学教員であるウミト・コジャサカル教授が選ばれた。

イスタンブル弁護士協会の選挙にて、「原則重視現代弁護士グループ」のメンバーであるウミト・コジャサカル教授が会長に選出された。金角湾会議センターにて、イスタンブル弁護士協会常任理事会の中で行われた選挙では、2万6千97人の弁護士の内、1万9千816人が投票した。

「原則重視現代弁護士グループ」が2名の候補者を推薦した選挙では、すべての投票が済んだ後に開票作業が行われた。開票結果がホールにある液晶画面にて伝えられた今回の選挙では、ウミト・コジャサカル教授が6千80票を獲得して新会長へと選出された。

「原則重視現代弁護士グループ」のもう一人の候補者である、ムアッメル・アイドゥンイスタンブル弁護士協会会長は4千520票を獲得し、「司法優位性プラットフォーム」の候補者であるサトゥルムシュ・シャーヒン氏は4千55票、「現代弁護士グループ」の候補者ケマル・アイタチ氏は3千247票、「社会参加弁護士グループ」の候補者ムスタファ・ケマル・ギュンギョル氏は1236票、「自由主義者法律プラットフォーム」の候補者フェイズィ・チェリキ氏は678票を獲得した。

■どのような経緯だったのか?

(共和国体制の)ナショナリズム的傾向を帯びた弁護士たちが3つのグループ、左派弁護士たちが2つのグループへ分裂したことにより、数字の上では、保守・民族主義的な性質をもつ「司法優位性プラットフォーム」が初めて勝利する可能性が生まれたことが話題となったが、この予測は当たらなかった。

「原則重視グループ」からは、ムアッメル・アイドゥン氏が選挙で2度目の候補者となったが、グループは2つに分裂した。キャーズム・コルジュオール前会長が支持したガラタサライ大学教授であるウミト・コジャサカル氏が候補者に名乗り出たためである。

「原則重視グループ」におけるこのような対立にうんさりしたグループは、左派と言われる「現代弁護士グループ (ÇAG)」と接触した。ケマル・アイタチ氏が代表を務めるÇAGは、このグループを大いに歓迎した。しかしながら、最初はÇAGの勢力を拡大したと思われたこの参入によって、クルド人の弁護士たちは不快感をあらわにした。(PKKの「和平グループ」投降者を)シロピ村で出迎えた際にÇAGは十分な配慮を示さなかったと主張するクルド人の弁護士たちは、ÇAGとの繋がりを断った。そして「自由主義者法律プラットフォーム(ÖHP)」の名の下、フェイズィ・チェリキ氏を代表として選挙に参加することを決定した。ラディカル紙のインタビューに応じたチェリキ氏は、「意見の相違を抱えたまま、(選挙に)臨むことを彼らは望まなかったのです」と話した。

これ以前にÇAGから分離し、2008年にメブセ・テカイを候補者として選挙に参戦した「社会参加弁護士グループ(KAV)」は、今回ムスタファ・ケマル・ギュンギョル氏のリーダーシップのもと戦うことになった。ラディカル紙の質問に対してギュンギョル氏は、選挙戦の中で恐ろしい状況が形成されていると述べ、以下のように話した。「ÇAGはほぼ「原則重視グループ」と同一化してしまいました。保守主義者たちが危険人物であるかのように見せるプロパガンダを行っています。私は弁護士たちに、勇気を奮って行動するよう呼びかけています。」

これらの分裂により、保守・民族主義的な弁護士たちが今回始めて選挙で勝利する可能性が生まれたと話題になった。しかしながらその期待は外れ、イスタンブル弁護士協会の新会長にはウミト・コジャサカル氏が就任した。

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:20620 )