フランスのトルコ人コミュニティーのモスクに、白い粉や焼かれたコーランの一部、そして人種差別のメッセージが入った2通の封筒が送りつけられた。
フランスのストラスブールにあるトルコ人コミュニティーのエユプ・スルタンモスクに、白い粉と一部が焼かれたコーラン、そして人種差別のメッセージが入った差出人不明の2通の封筒が送りつけられた。
モスク関係者が金曜礼拝ののちに封筒を開封すると、「この土地から早く立ち去れ、スーツケースを携えて行くか、さもなくば棺に入って」というメッセージが出てきたと伝えられた。また封筒には、正体不明の「ヨーロッパ解放運動」というグループの名が書かれていた。
フランス警察は、封筒から出てきた白い粉について鑑識を行い、その結果その物質が核物質や細菌、放射線物質などの化学物質ではないことは判明したが、調査は尚継続中であると発表した。警察は、金曜日の午後からモスク周辺を数時間にわたって立ち入り禁止とした。
クルバン・バイラム直前に起きたこの事件は、この都市で暮らすトルコ人の間に動揺を巻き起こしている。ストラスブールに本部を置き、ヨーロッパ各地で活動を行っている市民団体の「愛国青年連合(愛国青年パンアフリカ会議)」(COJEP)から、この事件について発表された声明では、以下のように述べられた。「ここ数ヶ月間、この種の攻撃が頂点に達したばかりでなく、政治的指導者らが咎めているにも関わらず、このようなイスラム嫌悪の活動が蔓延し始めている。これらの攻撃は完全に『テロ行為』であり、これらとの闘いはさらに規模を拡大されなければならない。」
フランスのドイツ国境線沿いに位置するこの都市では、年明けから今日にいたるまで13件もの人種差別的襲撃が起きている。極右政党の獲得票が国内で最も多い都市の1つであるストラスブールでは、数週間前にこの町在住の有名人の一人であるトルコ系の映画史研究家で、映画監督でもあるファルク・ギュナルタイ氏の家が襲撃された。
ストラスブールとその周辺は、フランス国内でトルコ出身者が数字上最も多く居住している都市の1つである。
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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:20684 )