青年問題担当副大統領は、若者の結婚をめぐる最重要問題として、晩婚化の問題に懸念を示しつつ、「注意しなければならないのは、離婚が増えているということだ」と述べた。
イラン労働通信(ILNA)によると、メフルダード・バズルパーシュ副大統領は結婚週間(11/8〜14)に際して、以下のように述べた。
「結婚しようとしない若者に対して、なぜ誰かと共に人生を歩もうとしないのか訊くと、さまざまな答えが返ってくる。ある者は「まだ意中の女性が見つからないから」、つまり両親が自分のために結婚の用意をしてくれないからだと答え、またある者は「自分で好きな人を配偶者に選ぶべきだ。結婚していないのは、その相手をまだ選んでいないからだ」と言い、さらに別のある人は、「政府は国内での雇用創出に取り組むべきだ。就職さえできれば、言われなくとも若者は結婚する」と指摘する。「もし政府が若者に適当な住宅を提供さえすれば、結婚しなければならないことくらい、若者だって分かる」と指摘したり、「政府が結婚費用の抑制に手を打てば、若者も確実に結婚するようになる」と言ったりする人もいる」。
若者の未婚の根本的原因は経済問題にあらず
副大統領兼国家青年庁長官はこのように述べた上で、「ある者が結婚しようという時、ある程度の収入源がなければならないというのは、私も否定しない。しかし私が言いたいのは、収入源の問題は結婚のための必要十分条件ではないということだ」と語った。
バズルパーシュ長官は例を挙げて、以下のように述べた。
「テヘラン北部の若者たちは大抵、そこそこの経済状況を享受しており、良い職に就いていたり、あるいは少なくとも、父親から結婚に適当な家をもらったりしている。にもかかわらず、彼らはあまり結婚に関心を持とうとしない。結婚に関して経済的余裕があるにもかかわらず、テヘラン北部の結婚率は南部のそれよりも低い。さらにいえば、テヘラン北部の離婚率は南部よりも高い」。
結婚も増えているが、離婚も増加中
同長官はその上で、「経済的・金銭的問題が結婚にとって必要条件だというのであれば、この矛盾をどう解決できるというのだろうか?」と疑問を呈した。
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バズルパーシュ長官はさらに、
「我が国では離婚率についても上昇が続いているのを、われわれは目にしている。この問題に、われわれは注意を集中させなければならない。現在、結婚よりも離婚が急ピッチで増加している。このような事態は、我が親愛なる祖国にとってふさわしいものではない。もちろん、離婚は法的な権利としてすべての者に認められているのは事実だが、しかしやはりふさわしいことではない。われわれは国内の結婚問題のために払っているのと同じだけの努力を、離婚率を下げるためにも払う必要がある」。
と指摘した。
(本記事は
Asahi中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:阿部初音 )
( 記事ID:20698 )