エルドアン首相、修復終わったスレイマニエ・モスクでバイラム礼拝
2010年11月16日付 Zaman 紙


国務大臣兼副首相のビュレント・アルンチ氏は、修復工事が完了したスレイマニエ・モスクを、復元させることができ、光栄に思っていると述べた。

同氏は、ワクフ総局により修復作業が完了したスレイマニエ・モスクの開所式でスピーチを行い、イスタンブルの真珠であり、建築家スィナンの最大の作品の一つであるスレイマニエ・モスクが修復され、そこで初のバイラム礼拝を行い、神に感謝したと述べた。

皆のバイラムを祝福したアルンチ氏は、皆が健康で、さらに多くのバイラムを過ごせるよう願った。昨日、エディルネカプのミフリマーフ・スルタン・モスクの開所式を執り行ったと述べた同氏は、「本日、我々が大いに腐心し、綿密にオリジナル(原形)に沿って修復してきた、また、世界中によく知れ渡り、高く評価されているスレイマニエ・モスクの修復工事を終了することが出来ました。ヤフヤ・ケマルの美しい詩歌にあるが如く、スレイマニエでバイラムの朝に、バイラム礼拝にて我々は一堂に会しました」と述べた。

同氏は、何万人ものイスタンブル市民がこの美しいモスクでバイラム礼拝を行い、同氏もエルドアン首相及びその他来賓らと共にモスクで皆の祝福を受けたと述べた。

アルンチ氏は、「私は、ワクフ総局がエルドアン首相より命を受け、この美しい作品を復元させたことに関して光栄に思っております。ワクフ総局並びに修復工事を実現して下さった全協力者に、その成功を祝します」と述べた。

16世紀、カーヌーニー(立法者)・スルタン・スレイマンが建築家スィナンに建立させたスレイマニエ・モスクは、ワクフ総局により2007年に修復に入り、建立以来、最大規模の修復工事が行われた。

バイラム礼拝の後に、スレイマニエ・モスク前に設置されたテーブルで、ファーティフ区自治体から開所式参加者らに朝食がふるまわれた。

■ バイラムで首相から団結のメッセージ

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、バイラムがトルコ国民の団結と同朋意識の高まり、そしてイスラーム世界の覚醒と統一をもたらしてくれることを祈った。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、修復工事が完了した歴史的なスレイマニエ・モスクでバイラム礼拝を行った。午前6時15分ごろにウスキュダルの自宅を後にしたエルドアン首相は、午前6時30分頃にスレイマニエ・モスクに到着した。ここで、まず朝の礼拝を、次にバイラム礼拝を行った同首相に、国務大臣兼副首相ビュレント・アルンチ氏、国務大臣ハヤーティ・ヤズジュ氏、治安・安全保障担当事務次官ムアンメル・ギュレル氏、イスタンブル県知事ヒュセイン・アヴニ・ムトゥル氏、イスタンブル広域市副市長アフメト・セラーメト氏、宗務庁長官メフメト・ギョルメズ氏、ファーティフ区長ムスタファ・デミル氏、そして、イスタンブル警察署長ヒュセイン・チャプクン氏が同行した。

スレイマニエ・モスクで初の説法を行った新任のメフメト・ギョルメズ宗務庁長官は、バイラム礼拝をも取り仕切った。エルドアン首相は、バイラム礼拝の後、長時間、モスク内で市民らとバイラムの挨拶を交わした。首相は、バイラムの挨拶を交わした子供たちに10リラずつバイラムの小遣いを配った。エルドアン首相は、スレイマニエ・モスクに約1.5時間とどまっていた。

モスクを出て演壇に登ったエルドアン首相は、市民らのバイラムを祝福した。首相は、「クルバン・バイラム(犠牲祭)初日に、スレイマニエ・モスクにて、バイラムの朝に、皆様に心の底からご挨拶をさせていただきます。バイラムおめでとうございます。トルコ国民にとって、(このバイラムが)団結及び同胞意識の高まりにならんことを。イスラーム世界の覚醒と統一をもたらさんことを、人類平和の機会とならんことを」と述べた。

開所されたスレイマニエ・モスク及び修復作業に関しても言及したエルドアン首相は、スレイマニエ・モスクが、1550-1557年の約7年間で建立された「U」字型のキュッリイェ(モスク複合施設)であると述べた。そしてこのモスクが、キュッリイェの真ん中に位置していると述べた首相は、「エヴリヤ・チェレビーは、スレイマニエ・キュッリイェスィが1000個のドーム群で覆われており、そこで3千人が奉仕に当たっていたと文言に残しております。スレイマニエ・モスクは、オスマン建築でのみならず、同時に世界で最も優れた建築物の一つでもあります。スレイマニエ・モスクはその建築構造のもつダイナミズムのおかげで、イスタンブル全体を見渡した時に目に入ってくる作品です」と語った。

1847年と1959年に、スレイマニエ・モスクの修復が二度行われたと述べるエルドアン首相は、2007年に開始された作業が、修復工事であるという以上に保存作業であったと語った。首相は、「同モスク内、ミナレット、及び中庭において足場を組みながら細心の注意を払って、あらゆる個所の問題点がその後解消されるように修復を完了しました」と述べた。

■ 「我々は先祖から継承した遺産を受けるに相応しい努力しております」

かつて同モスクで行われた修復作業で、オリジナルにないコンクリートで補修されて箇所があったと述べたエルドアン首相は、これら全てを取り除き、オリジナルに沿って原状回復したと伝えた。首相は、歴史的な同モスクの、金属部分やタイルの箇所に至るまで、問題ありとみなされた全箇所が修復或いは修理されたこと、窓等の修復工事で破損する可能性がある箇所に関しては、工事期間中、防護されていたことを伝えた。  

エルドアン首相は、「我々は、先祖から現在へと継承したこの遺産を受けるに相応しい努力をしております」と述べ、修復完了済みの、及び、修復工事中であるシェフザーデバシュ・モスク、ヤヴズ・セリム・モスク、ミフリマーフ・スルタン・モスク、ファーティフ・モスク、ウスキュダル・ミフリマーフ・スルタン・モスク、ヴァーリデ・スルタン・モスクの修復作業について触れた。

歴史的遺産を未来へ継承すべく尽力していると語ったエルドアン首相は、以下の様に言葉を締めくくった:「願わくば、未来にこれら遺産を残すよう、我々が、そして次世代の者たちが同じように努力せんことを。これらは、トルコ共和国の証であります。我々はこれら証を失うことはありません。我々はこれら証を未来へと継承します」

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( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:20701 )