イラン外務省、カナダへの渡航について警告
2010年11月18日付 Jam-e Jam 紙

イラン外務省は、カナダにおける反イスラームの風潮と同国政府のイラン人に対する人権無視の対応について指摘し、カナダへの渡航に関する同省の勧告に真剣に耳を傾けるよう警告した。

 イラン国営通信(IRNA)の報道によると、外務省の声明には次のようにある。「カナダにおける反イスラーム的・イラン恐怖症的風潮が、同国の政府ならびに非政府機関の行動に影響を与えており、さまざまな口実を付けてはイラン市民を逮捕・追放するような行為が横行している」。

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 外務省はカナダを訪問するイラン人旅行者に対し、「カナダでの犯罪率は上昇傾向にある。したがって当然のことながら、外国人であるイラン人旅行者が一般のカナダ市民よりも犯罪に巻き込まれる危険性が高い」と警告した。

 外務省の警告は、さらに次のように続いている。「近年、カナダ警察の電気警棒の殴打による殺人が、数十件報告されている。カナダ警察は抗議集会に対して暴力的措置にでることもしばしばで、今年の夏、市民のデモに対するカナダ警察の暴力的対応により、数百名もの人々が逮捕されるという事件も起きている。人権団体の報告によると、逮捕者はときに市民として最も初歩的な権利までも奪われており、なかには性的虐待を脅迫された者もいるという」。

 声明はさらに、「カナダのパスポートを使っているイラン人も、カナダにおける差別的処遇を免れているわけではない」とも指摘している。

 外務省は同時に、「イラン・イスラーム共和国は外国、特にカナダに住む自国民の権利保護のために、あらゆる法的可能性を活用しているものの、カナダ政府のイラン市民に対する差別的な処遇に鑑みるならば、カナダへの渡航を検討している親愛なる同胞にあっては、上記警告を真剣に受け止めることが是非とも必要である」と強調している。

 外務省報道官は今年のアーバーン月11日〔11月2日〕にも、フランスへの渡航について、自国民に警告を発している。

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( 翻訳者:種谷悠樹 )
( 記事ID:20780 )