イラク農業省、農作物備蓄拡大のための投資計画を発表
2010年12月03日付 al-Hayat 紙

■ 年間350万トン分の農作物備蓄が必要

2010年12月03日付『アル=ハヤート』紙(イギリス)HP経済面

【バグダード:本紙】

イラク農業省農業投資機構のバースィル・ハーシム・ファーヒル事務局長は、イラクで必要とされる常温及び冷蔵を含めた食糧備蓄量について、2013年まで農作物350万トンを下らないと述べた。また、農業省が「この先5年間で投資によって食糧備蓄(特に冷蔵)に割り当てる敷地の面積を拡大していくための緊急行動計画を練り上げた」ことを明らかにした。

ファーヒル事務局長は、国内外からの投資への門戸を開くことで「戦略的作物の生産が成長する」と見ており、「ナツメヤシは未だに国内での供給が不足しているため、特に成長が見込める。国産ナツメヤシを貯蔵して冬の品薄期に世界各国へ販売する代わりに、国外への輸出に意欲的な業者に新鮮なナツメヤシを提供する機会も保証される」との認識を示した。

またファーヒル氏は、青果の余剰生産への投資の重要性を訴えた。実施された農業計画が成功し、農業生産イニシアティヴ融資によって農業セクターが拡大したことを受けての発言と見られる。収穫がピークを迎える時期に国内産の青果を保護するため、農業省が昨年5月中旬に青果の輸入禁止を決定したこともあり、青果の自給率は90%にまで到達した。

イラク中部のカルバラー県、ナジャフ県、ワースィト県(いずれの県でも青果自給率100%を達成)で生産される大量の青果から国益を生み出せていない要因として、ファーヒル事務局長は2つの主な障碍を突き止めた。第一の障碍として、各県間の輸送費が高額であること、余剰農産物を保存するための冷蔵庫が稀少であること、加工製品や各種缶詰製品の製造工場が存在しないこと等が挙げられた。またファーヒル氏は冷蔵貯蔵庫の拡充計画の承認に関して、「旧体制の政策によって損害を被った 農業セクターの基盤支援に向けて農業省が採用した計画の一環として行う」と述べた。

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( 翻訳者:川上誠一 )
( 記事ID:20863 )