マルマラ海で鮭の謎?―養殖場の事故でした
2010年12月08日付 Milliyet 紙

ヤロヴァの漁師たちはここ数日、網にかかっている鮭を前に驚愕している。実施された調査の結果、アダラルの養殖場の囲いが破損したため3万匹近くの鮭がマルマラ海へ流れ出たことがわかった。
ヤロヴァではこの1週間、海に出た漁師たちが網を鮭でいっぱいにして戻ってきている。沖合に住み、トルコでは養殖場で養殖されている鮭の出所を不思議に思ったヤロヴァ漁業組合会長エルダル・トカラク氏は、この件を県農業総局へ報告し調査を要求した。

■1ヵ月以内に捕獲される

トカラク氏は、25年間マルマラ海で鮭を見たことがなく、漁獲された鮭も養殖場の鮭であることはわかったとし次のように述べた。「天然の鮭ではなく、養殖場の鮭であることは明白でした。このため我々も県農業総局へこの件の調査を要求しました。我々の要求を聞き入れ調査が行われました。アダラルの養殖場の囲いが破損したとのことでした。このため同養殖場にいた約2万~3万の鮭がマルマラ海へと流れ出ました。鮭は人に慣れていたため岸へかなり接近し、河口へまで入ろうとしています。ヤロヴァの漁師たちはこの鮭を3~4日間獲り売っていました。(そのため)現在、流れ出た鮭は他の岸へ向かっています。我々の予想ではこの2万~3万匹の鮭は1ヶ月で完全に捕獲されてしまうでしょう。実は似たような事故が過去にもありました。あるときロシアの養殖場が破損し、そこにいたボラが黒海とマルマラ海まで流れ出てきました。今回のもこれと似たような事故です。」

ヤロヴァの漁師デニズ・バイデミル氏はここ1週間毎日鮭を漁獲したと明らかにし、今までこのようなことには遭遇したことはなかったと述べた。この状況には多くの仲間も驚いていると説明したデニズ・バイデミル氏は、「34年間漁師をやっていますが、初めてヤロヴァで鮭を目にしました。網にかかった鮭は通常はマルマラ海では見られない魚です。チュナルジュクとスバシュにいる漁師仲間とも連絡をとっていますが、彼らも鮭を漁獲したと言っています。私も今日40キログラムほど捕まえました。1度に70~80キログラムの鮭を獲った仲間もいます。さらに言うと、鮭は岸へかなり近い所で獲れたのです。水深1メートルのところにまで鮭がいるのです」と述べた。

ヤロヴァの海岸で漁獲された鮭は3匹10リラで販売されている。

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:20902 )