米連邦裁判所、アルメニア人の対トルコ訴訟に青信号
2010年12月11日付 Milliyet 紙

アメリカ合衆国第9連邦控訴裁判所は、アルメニア人が主張する、いわゆる虐殺問題を、カリフォルニア州が承認したことについて、米国の外交政策と矛盾しないという判決をだした。
判決は控訴裁判所の審判団によって2対1で下され、それにより、1915年の事件で近親者を亡くした人々が、米国内で保険会社に対してこの判決を理由に訴訟を起こす権利が生まれた。


女性裁判官ドロシー・ネルソン氏は、考えを覆し、昨年下した判決を破棄した。そして米国控訴裁判所はこのようなスキャンダラスな判決にサインをすることとなった。控訴裁判所の審判団によって2対1で判決が下された後、1915年の事件で近親者を亡くした人々が米国内の保険会社に対し、この判決を理由に訴訟を起こす権利が生まれた。

同じ法廷での昨年の判決では、米国の外交政策が連邦政府公認であるという判決を下し、アルメニア人虐殺の訴えが連邦政府によって公式に認定されなかったため、1915年事件で亡くなった人々の近親者らは外国の保険会社に訴訟を起こすことはできないとの判決が下されていた。

■「この判決は一つの勝利だ」

アルメニア国外のアルメニア人はこの判決に歓喜している。また、アルメニア国外でのアルメニアのメディアはこの判決が「勝利」であると評価した。米国メディアも、連邦控訴裁判所が昨年下した判決が、同じ審判団によって覆された今回の判決について、アルメニア人に有利に働いた珍しい判例であると評価した。

昨年、同じ連邦控訴裁判所は、カリフォルニア州で10年前に承認された法律を退けていた。法律は、1915年の事件で亡くなったアルメニア人の相続権を持つ近親者に対し、保険会社を相手取った訴訟を起こす権利を与え、これによりアルメニア人の近親者らに生命保険の保険金が支払われることが想定されたものだった。

カリフォルニア州の議会によって2000年に承認されたこの法律は、生命保険加入後に、1915年の事件で亡くなったアルメニア人の遺産相続人が保険金を受け取るために、保険会社を相手取った訴訟を起こす権利を認めていた。問題の法律では1915年の事件は「虐殺」であったと明記されていた。

サンフランシスコの第9連邦控訴裁判所は、法律は米国の公的な外交政策への「違憲な介入である」とし、法律の廃止を決定していた。この判決では、米国連邦政府による外交政策に対し、州法はそれを侵すことはできないとされていた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:20931 )