イスタンブル・アタテュルク空港に遅延防止の新対策
2010年12月11日付 Hurriyet 紙


アタテュルク空港で発生している離着陸遅延を最小限に抑えるために新たな対策の実施へ準備が進められている。

アタテュルク空港はヨーロッパで最も混雑した空港のひとつで、一時間に40機の離着陸が可能であるが、ここで発生している離着陸遅延を減らすため、新システムの導入が決まった。

現在の離着陸能力を、安全に、効率良く、かつ最大限に発揮するために、離着陸が最も多く行われている05及び35R滑走路でシステム試用が行われ、その結果、『滑走路選択システム』の導入が決定された。

本システムは、離着陸の制御と追い風のデータを踏まえ、アタテュルク空港の2つの滑走路の離着陸が、長期間効率よく行われるようにすることを目的としている。

滑走路選択システムは、担当の航空管制センターから特別の指示がない場合に限って利用される。また、使用する滑走路が乾いており、追い風のデータが基準の範囲内であり、さらにブレーキも『良―良―良』という数値のときにかぎって適用される。

■パイロットにとっては責任重大

パイロットには、空の交通状況、各地域の気象状況と環境的な制限、技術インフラ、雑音の抑制、地上風といった要素に注意しつつ、航空管制センター(ATC)によって知らされる複数の滑走路のうち、どちらを使用するか決定し、それに責任を負うという重大な任務が科せられることになる。

今回の導入は民間航空庁(SHGM)のもと、国家空港管理総局、トルコ航空、トルコ民間航空運営協会、トルコパイロット協会といった組織が共同で検討し実現したもので、離着陸遅延が最小限に抑えられ、燃料と時間の倹約となり、乗客がこうむる不利益が減り、滑走路を最大限に利用することを目的としている。

新システムの実施によってトルコ上空の航空交通流通管理や国内経済に、また二酸化炭素排出削減で環境にも効果があると期待されている。

民間航空庁(SHGM)は、新システム導入の一刻も早い実施をめざし、国家空港管理総局(DHMI)に滑走路選択システムに関連する情報を提供し、その公開を求めた。。新システム導入は今年中になされるもよう。

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( 翻訳者:熊谷沙織 )
( 記事ID:20932 )