ラジオ・テレビ高等機構会長、連続ドラマの放送時間短縮に言及
2011年01月02日付 Radikal 紙

ラジオ・テレビ高等機構(RTÜK)会長ダウト・ドゥルスン教授は連続ドラマの放送時間に関して検討を始めたと述べた

ラジオ・テレビ高等機構(RTÜK)会長ダウト・ドゥルスン教授は、執務室で「専門記者に対し特別に」行った談話会で、ドラマの放送時間の長さに関する質問に答えた。
テレビドラマの内容とドラマの放送時間について12月27日にイスタンブルで放送局と会合を行ったと話したドゥルスン氏は、トルコでは約100の国内ドラマと40の海外ドラマが放映されており、海外ドラマの放送時間はトルコのドラマのように冗長ではないと述べた。
海外でのドラマの放送時間がどのように決められているか、放送局が放送時間に関してどのような意識を持っているかということについて、国際関係局で調査を始めたと述べたドゥルスン氏は、「海外での現状を明らかにすれば、ドラマの放送時間について私たちが何をできるかという具体例を知ることができる。そこでの調整機関が何らかの調整を行っているのであれば、私達も同様に行うつもりだ」と話した。

■条件が悪い

テレビドラマの制作に携わる者の一部は、8時間を超過して仕事をしており、彼らは一般に音声や照明のような裏方で働いている人々であると述べたドゥルスン氏は、彼らは安い給料で悪条件の中昼夜を問わず働いていることを述べた。
一方でドラマの主役を演じている俳優が、一般的に高い、相場では1回当たり決まった額のギャラをもらっていることを述べたドゥルスン氏は、「そこで次のような逆説が生まれる。1回の放送時間が45から50分で、その回あたり、一人の俳優が3万リラのギャラをもらっているとする。この回の長さが90分にになっても、やはり同じギャラが支払われるので、その分製作コストが下がる。そのため俳優はもともと2回分に相当する長さのドラマ1回分につき、3万リラのギャラをもらうことになる。これは、制作側と放送局の利益となり、またコストを抑える方法でもある。またドラマの放送時間に関する問題の一つの側面でもある」と述べた。
ドラマの放送時間が通常の長さに短縮される為には俳優のギャラも手頃なレベルに下げる必要があると述べたドゥルスン氏は、「ドラマで演じている俳優に高いギャラが支払われる場合、脚本家は放送時間を引き延ばす。時間が延びると裏方は、さらに長く働くことになる。しかし彼らの給料は良くならない。彼らは1000リラ、あるいは1500リラのような安い給料で働いているのだ」と話した。

■健全な議論がない

いくつかの放送局が、コマーシャルを放映するために放送時間を引き延ばすことを肯定的に見ていると指摘したドゥルスン氏は、次のように続けた。
「つまり1回につき45分のドラマに2回コマーシャルの時間が入る。90分になれば4回になる。『コマーシャルの時間を延ばして、自分たちにもうちょっと権限を与えてくれれば、ドラマの放送時間を短くできる』といわれている。これは、説得力のある意見とは言えないと私は考えている。45分で20分ごとに2つのコマーシャルの時間がとられている。90分になった時は、4つのコマーシャルの時間がとられている。つまり、90分に時間が延びても、20分ごとのコマーシャルが、15分ごととははならない。そこには、健全な議論が見えない。ドラマ自体の放送時間を延ばすべきではないのです。
コマーシャルの時間の延長は、私達の立場で出来ることではない。私達は、20分ごとに1回のコマーシャルの時間を入れる形での構成を、15分ごとに1回に短縮しますとは言えない。なぜなら法律がこのように規定しているからだ。さらに重要なことは、この構成が、単に法律にのみ起因しているわけではないことである。トルコのテレビ局間の放送協定にも拠っている。協定では、20分より短い間隔でコマーシャルを入れることができないという取り決めがある。トルコの法で定められた構成は、協定を引用してつくられたのだ。」

■視聴者は、ドラマの長さに批判的である

放送局と行った会議でドラマの放送時間短縮が話題になったと述べたドゥルスン氏は、「ドラマの長さについて特に視聴者から多くの苦情を受けている。この苦情を放送局は共有した。しかし、俳優から私達に対し、同様の明確な苦情はない。裏方のスタッフからは苦情が出ている」と述べた。
ドラマの放送時間がこれほど長いことが自分たちの立場でも問題であると述べたドゥルスン氏は、「私達は単に、放送局の問題や要求を考慮して調整を行ったりセクターをつくるよう先導する機構では無い。視聴者の要求を第一に考えなければならない。放送局が提供する放送を見る側の要求も考慮しなければならない」と話した。
放送局と行った会議で苦情を共有したが、具体的な解決策が出されることはなかったと語るドゥルスン氏は、「私達にとっては放送業界で働くスタッフの権利が守られることよりも、視聴者の要望が考慮されることの方が大事である。視聴者がドラマの放送時間について、真剣に批判対象として取り上げ、適切な放送時間に短縮されるよう申請を行えば、これを保証するために対応しなければならない」と述べた。
放送局とドラマで取り上げられるテーマについても話したと述べたドゥルスン氏は、「例えばレイプ問題に取り組むドラマがある。レイプは周辺的なテーマである。なぜ周辺的なテーマがドラマのテーマとなるのか。あるいは、あるドラマでは、一人の男が同時に二人の姉妹と恋をするなど。このようなテーマについて放送局と話し合った」と話した。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:21107 )