大統領事務所関係者と最高指導者代理の間で応酬:マシャーイー問題をめぐり
2011年01月02日付 Jam-e Jam 紙
エスファンディヤール・ラヒーム=マシャーイー大統領事務所長の政治担当補佐官を務めるモハンマド・ジャアファル・ベフダード氏は、バンダルアッバースでの演説のなかで、次のような発言を行った。
「国内に反マシャーイー的な流れを作ろうとしている者がいる。ヘズボッラーな〔※1〕若者たちにこの目論見を推進させようと、彼らは画策している。こうした人々は、アフマディーネジャード政権を反ヴェラーヤト〔※2〕的で反宗教的な、リベラルな政権であるかのように吹聴しようとしている。つまり、〔2009年大統領選挙後の暴動よりも〕より大がかりな反乱〔※3〕が進行中だ、ということだ。われわれはこのことに、神経を集中させておく必要がある」。
「より大がかりな反乱」を企てる分子として「反マシャーイー的な流れ」を指摘したベフダード氏のマシャーイー擁護発言に対し、バンダルアッバース駐留革命防衛隊の最高指導者代理〔※4〕を務めるバルゼギャル氏は、「マシャーイーの考え方・言論と大統領のそれは、分けて考える必要がある」と批判した。
〔アーヤトッラーよりもワンランク下の〕ホッジャトルエスラームであるバルゼギャル氏は続けて、「マシャーイーを批判しているのは、ウラマーであったり、アフマディーネジャードの熱烈な支持者だったりするような人たちだ。マシャーイーは大統領のそばにいる以上、自らの言動を正すべきだ」と述べた。
※訳註
1:「神の党の」の意で、体制を熱狂的に支持する人々への形容
2:「ヴェラーヤト」とは、「宗教指導者による社会の監督」の意
3:原語は「フィトナ(フェトネ)」で、「内乱」「暴動」の意。「イスラーム共和国体制の秩序を乱そうとする内乱」の意味で、2009年大統領選後の「暴動」を批判するために体制側が用いている語。
4:イラン最高指導者は各組織に「代理」を派遣し、これらの組織の「監督」を行っている
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:21119 )