大統領の〔メディア担当〕顧問を務めていたメフディー・キャルホル氏は、土曜日〔=1月1日〕の大統領との会合について言及した上で、大統領顧問としての大統領府との協力関係が終わりを迎えたことを明らかにした。同氏は、「私を含む14名の大統領顧問に対し、感謝の意と、顧問として大統領府との協力関係が終了したことを告げる辞令が公布された」と述べた。
キャルホル氏はメフル通信とのインタビューのなかで、「私は3ヶ月前から、退任願いを大統領に提出していた。そして土曜日、大統領顧問として大統領府との協力関係終了を告げる辞令が出されたというわけだ」と語った。
キャルホル氏はその上で、「私以外で今回解任された顧問の名前は、ルーヤーニヤーン氏、ヴァズィーリー=ハーマーネ氏、ザーレイー=ナジャフドッリー氏、ハージ・アリー・アクバリー氏、タヴァッコリービーナー氏、エッテマーディヤーン氏、メフディー・チャムラーン氏、モジタバー・ラフマーンドゥースト氏、スーサン・ケシャーヴァルズ女史、メフディー・モスタファヴィー氏、ダーネシュ=ジャアファリー氏、サッタール・ヴァファーイー氏、アリー・モンタゼリー氏である」と述べた。
キャルホル氏はさらに、「大統領はこの辞令の中で、同志たちの貢献に深く感謝していた」と述べ、「今回の解任は、顧問としての職から解かれたということであり、例えばルーヤーニヤーン氏は運輸・燃料マネジメント本部長として今後も活躍し続けるし、私も芸術アカデミーの委員として奉職するつもりだ」と続けた。
キャルホル氏は、今回の決定の理由については、聞いていないと述べた。
※今回解任された大統領顧問の詳細は、以下の通り。
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メフディー・キャルホル:メディア担当顧問。
・ハージ・アリー・アクバリー:青年問題担当顧問。ハーメネイー最高指導者と近く、第一次アフマディーネジャード政権で副大統領兼国家青年庁長官を務めたものの、アフマディーネジャード側近だった
バズルパーシュに同長官職を譲る形で、第二次政権では「顧問」に処遇された。
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カーゼム・ヴァズィーリー=ハーマーネ:石油・ガス問題担当顧問。第一次アフマディーネジャード政権で一時石油相を務め、大統領によって同職を解任された後、大統領顧問として処遇された。
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ダーヴード・ダーネシュ=ジャアファリー:経済問題上級顧問。第一次アフマディーネジャード政権で一時経済財政相を務め、大統領によって同職を解任された後、大統領顧問として処遇された。2009年大統領選挙では、アフマディーネジャードと対立する「原理派」の大物モフセン・レザーイーの側近となった。
・アボルファズル・タヴァッコリービーナー、及びモハンマド・レザー・エッテマーディヤーン:商業問題担当顧問。ハーメネイー最高指導者に近い保守派の人物で、
イスラーム連合党の幹部。ラフサンジャーニー政権やハータミー政権でも、ハーメネイー側近として大統領顧問に「慣例」的に任命されてきた。
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スーサン・ケシャーヴァルズ:教育問題担当顧問。第二次アフマディーネジャード政権で女性閣僚として教育大臣に指名されたものの、国会の信任を得られなかった人物。
・アリー・ザーレイー=ナジャフドッリー:文化問題担当顧問。「イスラーム世界出版者会議」の事務局長。
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モハンマド・ルーヤーニヤーン:元交通警察長官。
・サッタール・ヴァファーイー:革命防衛隊の兵站部門を担当し、公共事業を次々と受注している「
ハータモル・アンビヤー」部隊の元司令官。
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メフディー・モスタファヴィー:「イスラーム文化交流庁」の長官。元駐独大使。
・モジタバー・ラフマーンドゥースト:イラン・イラク戦争の傷痍軍人問題で関係の深い著述家。
・アリー・モンタゼリー:中国武術(カンフー)協会会長。
なお、メフディー・チャムラーン(テヘラン市議長)は大統領府から顧問解任が発表された後、そもそも「顧問」に就任していなかった(テヘラン市議が大統領顧問に就任することはできないという理由から)として、訂正された。
なお、昨年12月中旬にはラーリージャーニー国会議長に近いと言われるモッタキー外相が、また同下旬にはアフマディーネジャード大統領の側近とされ、学生組織とのパイプ役を担っていたとされる若手のバズルパーシュ副大統領兼国家青年庁長官、さらにはホロコースト発言の生みの親とされるラーミーン文化イスラーム指導省プレス担当次官が、相次いで解任されている。彼らはいずれも、アフマディーネジャードの側近中の側近とされるマシャーイー大統領事務所長を批判したことが解任の理由だったとも言われている。
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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:21120 )