刑事裁判法102条で釈放のヒズブッラー幹部、「イスラムに後悔はない」
2011年01月10日付 Hurriyet 紙
なぜ我々が後悔するのだ。我々はムスリム(イスラム教徒)だ。イスラムに後悔などない。11年間塀の中にいて、裁判を受けている。これでもまだ足りないと言うのか。これまでのところわずかな証拠さえもない。とにかく裁判の結果、再び釈放されるのを心待ちにしていた。(言うことは)何もない。とにかく見ての通りだ。今我々が目にしていること、それがすべてだ。
裁判の段階での拘束期間を制限する刑事裁判法102条が適用されたため、ヒズブッラー裁判で在宅起訴となり釈放されたヒズブッラー軍事責任者のハジュ・イナン氏は、昨日1月9日に釈放の決定を裁判所から受け取った。イナン氏は新聞記者からの、後悔はしているかどうか、自己反省はしているかどうか、との質問に対し、「なぜ我々が後悔をするのだ。我々はムスリム(イスラム教徒)だ。イスラムに後悔などない」と答えた。息子とともにベシクタシュのイスタンブル裁判所に出向き、イスタンブル第13重罪裁判所から釈放の決定を受けた。イナン氏は、スルタンガ-ズィ警察署へ行き署名したことが決定に結びついたと述べた。様々な人が釈放されていることに関し非難が巻き起こっていることについて問われると、「11年間塀の中にいて、裁判をうけてきているのだ。これでもまだ足りないと言うのか。これまでのところわずかな証拠さえもない。とにかく裁判の結果、再び釈放されるのを心待ちにしていた。(言うことは)何もない。とにかく見ての通りだ。今われわれが目にしていること、それがすべてだ」と語った。
■非難など関係ない
テロ組織クルド労働者党(PKK)のリーダー、アブドゥッラー・オジャランが「殺人、人殺し、その他凶悪犯罪を犯した者らを、どうして釈放する?ディヤルバクル(クルド側)はこの恩恵を受けていない」とコメントしたことに関して意見を求められたハジュ・イナン氏は、「彼は政府にも同じことを言っている。政府に尋ねてくれ」と答えた。又、釈放に批判的な人もいるということに関しては、「もうそのことは我々には関係ない」と述べた。イナン氏の側近も「それは最高裁と法務省だ、だれの責任かと言ったら」と述べた。(訳者注)
■10の遺体で終身刑
イスタンブル第13重罪裁判所で、10年間拘留されたまま裁判をうけていたヒズブッラーの軍事部門責任者であるとされるハジュ・イナン氏とともに、8人のヒズブッラーのメンバーが釈放された。ヒズブッラーの幹部であり「陰のリーダー」と呼ばれた、「複数の顔を持つ」ハジュ・イナン氏、イスタンブル担当のイリアス・クトゥルマン氏、10の遺体が発見されたウスキュダルの家の借家人ジェヴァット・イシュクル氏を含む容疑者10人は、「憲法秩序を武力で転覆しようとした」罪で終身刑を求刑されている。起訴状では、別の容疑者16人も「違法組織のメンバーであること」、「違法組織のメンバーへのほう助および蔵匿」の罪で4年半から22年半の懲役刑を求刑されている。
(訳者注)トルコ南東部に活動拠点をもっていたとされるヒズブッラー組織は、同地の、宗教的なクルド系の人々の間で支持を広げていた事情から、PKK(クルド労働者党)と対立していた。今回、保釈の対象となったヒズブッラー関係者は、PKKとの武力抗争事件で逮捕されていた。
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( 翻訳者:大嶽真梨子 )
( 記事ID:21152 )