パパンデレウ・ギリシャ首相のエルズルムでの発言、ギリシャ国内で支持
2011年01月11日付 Milliyet 紙
ギリシャのディミトリス・ドゥルツァス外相は、ヨルゴス・パパンドレウ首相がエルズルムを訪れ「遠慮せずに、堂々」と発言したことを挙げて、「私にとって、国内の問題は神聖なものである。これは大衆扇動的に騒ぎ立てるべきでない真面目な問題であり、PRまたは党利党略は我々に影響するものではない。政党の反応を見てみると、全ギリシャ国民は、トルコにおいて厳しい聴衆の前でギリシャの立場や利益を正々堂々と主張し、高めたギリシャ首相を目にしたのだ」と語った。
ディミトリス外相は、スカイ・テレビで放送したインタビューのなかで、(トルコで)反発を招いたパパンドレウ首相のエルズルムでの発言や、キプロスとトルコのビザの問題など、多くの問題について言及した。ディミトリス外相は過去に起きた重要な問題のせいで、トルコとの間に、問題を明確かつ率直に扱うために必要な信頼関係を築くことは容易ではないと語り、「今、私たちが築こうとしているものはこれだ。まだ時間がかかる。努力が必要となる。この努力は、1年ほど前に現在の政府によって始められたことを忘れないでいただきたい」と述べた。
ディミトリス外相は、パパンドレウ首相のエルズルムでの発言を支持し、首相がエルズルムで「遠慮せず、堂々」と話したことを挙げ、さらに次のように述べた。
「私にとって、国内の問題は神聖なものである。これは大衆扇動的に騒ぎ立てるべきでない真面目な問題であり、PRまたは党利党略は我々に影響するものではない。政党の反応を見てみると、全ギリシャ国民は、トルコにおいて厳しい聴衆の前で誇りと信頼を持って主張し、ギリシャの立場や利益を高めたギリシャ首相を目にしたのだ。」
■ 「トルコ人に対するビザ適用の撤廃に反対ではない」
トルコ訪問中に同行したディミトリス外相は、パパンドレウ首相がエルズルムでの発言のなか取り上げた主要な問題の一つが不法移民問題であると説明し、「そしてこの問題で密接なギリシャ−トルコ間の協同に同意した。それは、これはただギリシャにだけ関わる問題ではないからだ」と述べた。
ギリシャが不法移民問題を解決する目的でトルコ国境に建てようとしている壁に関して、ディミトリス外相は、これはトルコまたはトルコ国民に対する疎外措置ではないことをはっきりと口にし、「トルコやトルコの首相は、ギリシャとの親しい協同関係がトルコの利益となることがわかっている」とも話した。
ディミトリス外相は、トルコ政府がEU域内へ行くトルコ国民に適用されているビザ撤廃を要求したとし、「はっきりと言う。トルコ人にとって必須となっているビザの撤廃は、ギリシャにとって不都合なことはない」と発言した。トルコ側の要求に対しディミトリス外相は、ビザ撤廃にはトルコが国境をより厳しく管理する必要があると主張した。
■ 海底調査協議は期限なしに続行できない
ディミトリス外相は、今回の会談ではエーゲ海の石油開発をトルコと協同で行なうことに関する話し合いは行われなかったと述べた。そして、エーゲ海での両国間の問題や、2002年以降続いてきた海底調査協議に言及し、「海底調査協議の期限は、はっきりしていない。いつかは解決せねばならず、これを考えると、ある結果へとたどり着くことになる。ギリシャは、国際裁判所へ、つまりハーグの国際司法裁判所に持ち込むことを提案する」と話した。
■ キプロス問題
ギリシャ外務省のサイトの載せられた会談の模様では、ディミトリス外相はキプロスに関して「南キプロスとギリシャの立場としては解決策を見つけ出せればそれに越したことはない」と話し、自分たちや国際社会にとって解決の枠組が明瞭だとし、解決は国連の決定やEUの判断を尊重すべきであると話した。
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( 翻訳者:小川玲奈 )
( 記事ID:21159 )