公正発展党所属であり、カルス市長も務めるボズクシュ氏は、映画と文化の祭典を廃止し、「蜂蜜とチーズの祭典は開催します」と述べた。
「醜い彫像問題」に関して、公正発展党のメンバーでありカルス市長でもあるネヴザト・ボズクシュ氏はラディカル紙の質問に答えた。ボズクシュ市長は「人類愛の碑」を、記念建造物高等委員会の決定が出次第、撤去することを明らかにした。ボズクシュ市長は、カルス市の近況について以下のような説明を行った:
「我々は記念建造物高等委員会の決定を待っていますし、決定が下ればそれに従います。我々は芸術に対し敬意を持っています。私の息子は音楽の教員をやっているのですよ。芸術に敬意を払っていなければ、息子をそんな仕事には就かせないでしょう。違法なことをするつもりもありません。」
■彫像を作るのであれば、偉人の像にしてほしい
「我々は『アーシュク(吟遊詩人)の祭り』を開催しています。また、民謡の祝日を再び『トルコ民謡』のお祝いとしてよみがえらせました。夏は屋外で『蜂蜜とチーズの祭典』を開催します。このように我々は芸術や文化を否定しているわけではないのです。だが、ここではっきり申しますと、私が何かしらの彫像を作るのであれば、偉人の像にします。例えば、アタテュルクやキャーズム・カラベキル、サルカムシュの戦死者の像にするでしょうね。」
「彼らは平和と言います。考えてもみてください、国が、自身の問題を解決できずに、二つのコンクリートの大きな塊でその平和が確保されるというのであれば、それはとても悲しいことです。少なくとも正しいことだとは思いません。芸術作品のようですので、敬意を払う必要はあります。開発規制区域に置かれたのであれば、撤去をして別の場所に置きましょう。」
「我々が撤去した全ての彫像は、芸術センターを建設し、そこに移動させます。この計画には50万リラがあてられました。物理的に解決できない問題は何もありません。この彫像も必要であれば動かします。大切なのはこのことを政治問題に発展させないことです。南東部では彫像は醜いと言われています。首相も彫像に関して述べたのだと、私は思っています。」
エルドアン首相は、1月8日のカルス市での全体開会式の時に、「ハサン・ハカラニ墓廟の横にいつの間にかに醜いものが建てられた」と述べた。エルトゥールル・ギュナイ文化観光大臣は、首相が醜いと言ったのは彫像のことではなく、周辺の雑然とした建物に関してであったと弁明していた。
■カルス市での変化
カルス市は、オルハン・パムク氏の小説「雪」の舞台であり、映画好きとして知られている元市長ナイフ・アリベイオール氏の就任期間には、市の支援とアルメニアとの共同プロジェクトによって、映画も撮影された。「コスモス」、「狂わないで」、「太陽を見た」といった映画はカルスで撮られたものである。
1999年と2002年に祖国党(ANAP)からカルス市長に選ばれたアリベイオール氏は、2004年に公正発展党、2008年に共和人民党に移った。共和人民党に移籍後は、2009年の地方選挙で市長の座を失った。
公正発展党党員で、新市長となったネヴザト・ボズクシュ氏の就任後の初仕事は、元市長の任期に始まった国際金鷲鳥映画祭と国際文化祭の廃止だった。ボズクシュ市長は、祭典やお祭りを廃止したほかのAKPの市長と同じ理由を根拠にしてこの決定を下した。その理由とは市の多額の負債や、下水処理、廃棄物管理、環境などに緊急予算を投入する必要があるというものだった。
ボズクシュ市長は、2009年6月の首相のカルス市訪問前日に、市役所の入り口とある通りにあった女性の像を撤去させていた。
2009年8月にも、今度はガチョウの「像」も撤去された。ボズクシュ市長は「ガチョウの像は、県の交通委員会の決定を得ずに建てられた。これは政治的な決定ではありません。実際に私たちは一般の人々のために政治を行い、貢献しています」と語った。
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( 翻訳者:智原幸穂 )
( 記事ID:21165 )