ハサンケイフの観光、4月には可能に
2011年01月16日付 Radikal 紙


文化観光省の38人の調査委員会は、先週バトゥマンのハサンケイフ郡における調査を完了した。

昨年の2010年7月13日に起きた巨大岩石の崩壊により観光禁止となっていたハサンケイフにて、国内外の観光客受け入れのために文化観光省が派遣した 38人の委員会がその調査を完了した。

この文化観光省によって結成された調査委員会の中には、遺跡調査、博物館・発掘局、機構局、文化財・博物館総局から二人の副局長を始めとして、ディヤルバクル文化財局長、国家水道総局(DSİ)ウルス地域局長、そしてバトゥマン大学地質学部教員であるアブドゥッセラーム・ウルチャム教授も参加しており、調査を終えた。先週、歴史的都市ハサンケイフにて調査を行なった委員会は、緊急措置と(国家による)関与に向けた3日間の調査の末、報告書を作成した。

■ 緊急警戒態勢が実感された

発掘部門団長のアブドゥッセラーム・ウルチャム教授は、バトゥマン県のヤセミン・チェティンカヤ副知事と、ハサンケイフ郡のジェヴァト・ウヤヌク郡長も委員会のメンバーとともに調査の様子を観察したと述べ、4月には歴史的都市の観光が再開できると述べた。

文化観光省から出される210万トルコリラの補助金により、亀裂が確認される岩の手直しと崩壊の危険性がある(宮殿)中央部の門の補強作業が行われることを公表したウルチャム教授は、以下のように発言した。

「委員会は3日間の調査の末に、ハサンケイフにおける緊急措置(の必要性)をひとつひとつ調査した。崩壊の危険性がある中央部の門は、補強作業が行われる。また地質学的地図の作成のためにも、DSİ総局が地球物理学的地勢図を作成する。今回初めて岩場の分析が行われる。」

「岩場の保存のためにも、大きな調査が行われる。歴史的都市の建物は、再び文化財局によって文書化される。大宮殿と小宮殿、また住居内の修復作業は急ピッチで行われる。昨年南東アナトリア・プロジェクト(GAP)に分配された173万トルコリラの補助金の一部を、今年度の作業に費やす。」

■ 触ると粉々になる

ハサンケイフの歴史的遺産を現状のまま保存することが、最も賢明な方法であると述べるウルチャム教授は、以下のように発言した。

「ハサンケイフの遺跡は、触れると粉々になる可能性のあることは何度も述べた。しかし再度警告する。ゼイネル・ベイ廟がもし移動されることになれば、その周囲にある二つのアルトゥク朝期の遺跡と、一つがオスマン朝期に属する3つのマドラサ(イスラム学院)も移動させなければならない。2つのミナレと2つの宮殿の正門、そして4つのミフラーブを除いて、ハサンケイフにあるいかなる物も移動させることはできない。」

「また修道場やキャラバンサライ、食堂、小モスク、そしてハマム(大浴場)もある。では、これらの遺跡をどうやって移動させるのか?今年行われる発掘作業では、ディジレ(チグリス)川沿岸にあるキリスト教時代の居住地区の重要な遺跡が日の目を見ることとなるよう努める。長い歴史を持つこの郡に、発掘を予定している場所は1,2箇所ある。今現在居住区となっている場所の下から、ローマ時代やアルトゥク朝、大セルジューク朝、またその他の文化の痕跡が発見される可能性もある。しかしながら、(国による買い取り)収用場所ではないために、住居のある地域では発掘作業が行えないでいる。」

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:21194 )