ウズベキスタンの首都タシュケントで1995年以来、トルコのスィルム社とウズベキスタン外務省が共同で運営してきたインターナショナル・タシュケント・ウルーベク学校が、長期間ウズベキスタン国内で直面している官僚的な妨害のために全ての教育活動を中断することを余儀なくされた。
スィルム社は、同校が2011年1月1日づけで、「何らかの意図、ないしは誰かに損害を与えることなく」、ウズベキスタンでの全ての教育活動の中断せざるをえなくなったと、発表した。説明では、学校がこの決定を下す理由が詳細に述べられた。(それによれば)ウズベキスタンの教育制度において実施された最近の改革により、学校が教職員の労働許可の更新手続きで直面している困難と並び、学校の設備や教科書、実験器具やパソコンのような欠乏品の輸入許可や関税手続き、輸送や支払いで直面している官僚的な妨害が強調された。
説明では、「私たちの学校で働いていた外国人のビザや滞在施設、航空券、医療サービス、給料について増大する問題を解決できない状態に陥っていた。ウズベキスタン国内では外貨で買い物をしたり、支払いが行われることが禁止されているのに、ビザ、家の賃料や医療サービスの支払いをアメリカ・ドルで行うよう指示された。これはつまり、私たちがこれらのサービスを利用できないようにしたのだ」と述べられていた。
■数ヶ月分の給料が支払われていないという被害
説明によると、ウズベキスタンの現行法では、外国の通貨によって買い物をしたり、給料を支払うこと、あるいは受け取ることは禁止されている。従って、保護者達が授業料をウズベク・スム(ウズベキスタンの貨幣単位)で納める一方、ウズベキスタン国立銀行は外国人教職員の給与をアメリカ・ドルに両替していた。しかしながら、学校が1995年に設立されて以来、この振替や両替には深刻な遅れが生じていた。2009年3月を最後に給与の手続きはおこなわれておらず、また学校がウズベク・スムで預金していた資金があったにもかかわらず、21ヶ月もの間、学校の教職員達は給与を受け取ることが出来なかったという。関係銀行はこの問題に関して、預金口座に十分なアメリカ・ドルがなかったためと返答した。
この間、数ヶ月にわたって給与を受け取ることが出来なかった教職員もまた被害を受けた。多くの教職員はなすすべも無く現在もタシュケントに押し込められたままである。学校の運営、教育活動の中断には、治安上の不安も影響している。行われた説明では、テロ対策班が、テロと全く関係が無いのに幾つかの会社に強制調査を行い、同様にウズベキスタン国内の複数の外国の投資家達が消極的な対応とひどい扱いを受けていることを指摘し、またスィルム社も、自身の組織がこのような様々な圧力にさらされる可能性があると考え、教職員達の安全を不安視していることを明らかにした。
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( 翻訳者:濱田裕樹 )
( 記事ID:21207 )