イラン核問題6カ国協議、イスタンブルで開催―トルコの役割は「?」
2011年01月21日付 Hurriyet 紙
トルコがホスト国を務め、イスタンブルで初の開催となるイラン核問題6カ国協議は、6カ国(アメリカ、ロシア、中国、フランス、イギリス、ドイツ)がテヘラン(イラン)に対し、ワシントン(アメリカ)との二国間協議を行うよう説得を試みたものと特徴づけることができるが、トルコがそのプロセスにおける仲裁者であるのかないのか、はっきりしていない。
イスタンブル交渉は、昨日(20日)朝、チュラーン宮殿での全体会議から始まった。午前の会議ではイランサイドのテーブルにサイード・ジャリリ核問題交渉責任者を団長とする15人の代表団が座り、周知の主張を繰り返した。6カ国は、プロセス継続のため、ジャリリ氏が6カ国すべての代表者と二国間協議をすることで合意した。協議が立て込んでくるとジャリリ氏は頭痛を理由に休憩を要求したことで、「イランサイドが時間をかせぎ、アメリカとの二国間協議を避けようとしているのではないか」との憶測も飛び出した。EU外交・安全保障政策上級代表のキャサリン・アシュトン氏は、ジャリリ氏との会談でアメリカを含む全ての国と二国間協議を行うことを望んでいること、交渉が細部に至るまでなされるために、イランが譲歩すべきであることを明らかにした。しかしジャリリ氏は、イランのウラン濃縮の権利保留、禁輸措置の軽減といった条件を主張した。アメリカとの二国間協議に向けてのゴーサインはでなかった。
■トルコの役割
距離が縮まらなかったアシュトン氏とジャリリ氏の会談の後、ダヴトオール氏とジャリリ氏が会談した。夕方、ダヴトオール氏の希望で、アシュトン氏とジャリリ氏が再び会談した。ダヴトオール氏が遅くまで続けたシャトル外交にも関わらず、ヨーロッパの情報筋は、トルコが役割を果たせなかったと述べた。ヨーロッパのある外交官は、「トルコがホスト国として二国間協議をするのは当然である。しかし、我々はトルコに仲介者としての役割など望んでいなかった」と話した。この発言は、昨年の国連安全保障理事会での制裁措置採決の投票で、反対票を入れたことでヨーロッパ諸国の反発を集めたトルコが、今回の件では仲裁者ではないという印象を与えるためのものであるとみなされている。
■厳戒態勢の中での礼拝
イランの核問題に関する6カ国との第2段階の協議のためにイスタンブルを訪れたイランのサイード・ジャリリ国家安全保障最高会議書記は、スルタンアフメト・モスクで金曜礼拝をした。袋に入れられたジャリリ氏の靴は、礼拝中、彼の前に置かれた。
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( 翻訳者:小松裕美子 )
( 記事ID:21229 )