2011年、北アフリカ諸国の成長率予測は3.7~6%
2011年01月22日付 al-Hayat 紙

■ 2011年、北アフリカ諸国の成長率予測は3.7~6%

2011年01月22日付『アル=ハヤート』紙(イギリス)経済面

【ラバト:ムハンマド・アル=シャルキー】

フランス貿易保険会社(COFACE)調査部のレポートは、2011年の北アフリカ諸国の経済成長率について、アルジェリア3.7%、エジプト6%、モロッコとリビアがそれぞれ5%、チュニジア4%と予測し、インフレ率については平均3.5%~5%と予測した。

 また、南地中海地域(人口1億6300万人)の総生産については5900億ドルと見積もった。同地域では失業率がそれぞれモロッコで9.6%、チュニジアで15%、アルジェリアで13.8%に達している。レポートでは同地域の抱える問題として、若者の失業率と貧困率の上昇、社会構造の脆さ、地元経済が大卒者に十分な雇用機会を保障できず、格差縮小に役立っていないことが挙げられており、こうした問題が「中期的に社会の安定を脅かす社会的なフラストレーションと閉塞感を生み出している」と説明した。また、ビジネス環境と経済改革において各国の状況に開きがあることを示しつつ、モロッコについては「概ねプラス」と評価して、「改革と開放、政治的安定、経済的多様性と発案の自由を最大限に実現した国」であると述べている。

また、投資機会や政治・経済の全面的な安定、エネルギーと自動車組み立て、不動産業、大規模ビジネス部門での記録的な発展を理由として、モロッコの格付けをA4とした。しかし同時にGDP比48%に上る一般政府債務や、農村部や村落ではいまだに雇用機会の創出を農業に依存しているなどの問題も提起した。

またレポートは、[モロッコの]観光部門の発展(10年後に年間観光客2000万人の達成目標)と、鉄道、港湾、高速道路、空港、ダム、基幹設備などの大規模インフラ整備計画の継続を賞賛した。こうしたインフラ整備は民間部門で数千人の雇用機会を生み出し、収入と消費の改善に貢献しており、ローン提供の分野における発達した銀行システムも消費を支えている。

(後略)

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( 翻訳者:片山満祐子 )
( 記事ID:21242 )