ギュル大統領、イスラエルのマーヴィ・マルマラ号レポートを批判
2011年01月24日付 Radikal 紙

アブドゥッラー・ギュル大統領はイスラエルのマーヴィ・マルマラ号レポートに言及し、「イスラエルが作成したこのレポートからは、世界と国際法へ注意を払わないという、イスラエル政府の増長した、不適切な姿勢がうかがえる」と述べた。

ギュル大統領は随行団とともに欧州評議会議員会議2011年冬季定例会議に来賓として出席するためトルコ航空特別機でストラスブールへと向かった。

■国連報告を信じる

ギュル大統領はストラスブールへの出発前、アタテュルク空港政府関係者室で記者たちの質問に回答し、イスラエルのマーヴィ・マルマラ号襲撃に関するレポートを批評した。ギュル大統領は、イスラエルの行為は国際法とは何の関係もないと強調し、「イスラエルが発表したこのレポートは国際法の観点からまったく合法性がなく、説得力のない、自分勝手なレポート以外の何物でもない。私たちの立場から見ても信用できる点が一つも見当たらない。9名の方が命を落とした、公海上で発生したこの事件で、これを真摯に検討せず結論を出した、国際的に説得力のまったくないレポートである。国連人権委員会が集めたデータと安全保障理事会による決議が存在している。我々を縛るのはこれらであり、(データと決議が)尊重される」と述べた。

■大統一党党首事故死事件―800ページに及ぶレポートを作成

ある新聞記者の「あなたの指示により、亡き(大統一党党首)ムフシン・ヤズジュオールさんが亡くなった事件に関する政府調査委員会のレポートが作成されました。これに関してヤズジュオールさんの奥様とはお話をされましたか。それから、今後もこの事件に関する指揮をとっていくおつもりですか」との質問に、ギュル大統領は次のように答えた。

「1年前、亡くなったヤズジュオールさんの奥様は私を訪問なさいました。この事件の調査を行うこと、懸念や疑惑があること、そして政府調査委員会による本件の調査を依頼なさいました。私もこのご依頼をうけて指示を出しました。事件を十分に調査し、トルコの十分な規則の有無を確認し、採るべき新たな措置を確かめ、規則の足りない部分があれば、再調整する件について作業を行うよう指示しました。800ページに及ぶレポートが作成されました。現在この事件に関する裁判が行われており、検察官が判決を下すことになるでしょう。」

記者たちは、「選挙が近づいて来ましたが、政治形態に関してもう一度呼び掛けを行うおつもりですか」との質問に、大統領は、「まったく同じことを行うつもりはありません、国民のみなさんは賢明ですから、最後には見極め、政治家を評価します」と述べた。

■会議に関する情報を公開

ギュル大統領は、欧州評議会議員会議2011年冬季定例会議に関する情報を公開し、「欧州評議会は1949年に私たちも創設に関与したヨーロッパ最大の政治的機関です。私たちも創設者の一員であるこの欧州評議会議員会議で、明日の定例会議で演説を行うために出発します。私たちが今期の議長であるため、外務大臣がその役を引き継ぎ、閣僚委員会で委員長を務めます。滞在期間中に事務局長と欧州評議会議員会議議長であり、我が国会議員でもあるチャヴシュオール氏と会談を行う予定です。さらに、ストラスブールでトルコ系の人々とも会います。かつて、我々(トルコ)は、法律面や民主主の水準の点で様々な問題を抱えていましたが、今やトルコ人が欧州評議会議員会議の議長に選ばれ、そのような政治的舞台に立つことになります。そこで開催される展覧会の開会式も行うことになります」と話した。

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( 翻訳者:大門志織 )
( 記事ID:21252 )