内相「イラン在住アフガン人によって40億ドル以上が国外に流出」「小中高生30万人、大学生1万1千人のアフガン人がイランで就学」
2011年01月20日付 Mardomsalari 紙
イラン麻薬対策本部の事務局長を務めるモスタファー・モハンマド・ナッジャール内相は、「アフガン人が、イラン国内の多くの職を奪ってしまっている。彼らはイランで就業し、収入を得ることで、40億ドル以上の外貨を国外に持ち出している」と語った。
ISNA(イラン学生通信)によれば、ナッジャール氏はアフガニスタン問題担当の国連代表との会談のかたわらで、記者団に対し、「国連代表との会談で、アフガン移民やイラン在住アフガン人の問題、及び麻薬問題について多くの議論を行った。イランには300万人以上ものアフガン人が住んでおり、イランは過去30年間にわたって莫大な額をアフガニスタンの同胞たちの保護のために費やしてきたからだ」と述べた。
同氏は続けて、イランの学校には約30万人のアフガン人小中高生が就学していると指摘し、「約1万7千人のアフガン人が、〔昨年6月に?〕イランの大学や高等教育機関を卒業した。また、1万1千人のアフガン人大学生が国内で学業に従事し、今年〔=2010年9月〕は3700人のアフガン人が新たにイラン国内の大学への入学を果たした」と説明した。
麻薬対策本部の事務局長を務めるナッジャール氏は、イランはアフガン人の衛生、医療、教育、そして安全の分野に、多額の補助金を直接投じてきたと述べ、以下のように指摘した。「イランはアフガニスタンによこたわる困難に配慮して、同国市民に各種サービスを提供することは、人間としての、またイラン人としての義務であると考えている。しかし人権を口にする国際社会ならびに国連には、こうした貢献に協力してくれることを期待している」。
同氏はその上で、「今回の国連代表との会談で、彼らもイラン・イスラーム共和国によるアフガン人への広範囲にわたる貢献を認めた」と続けた。
ナッジャール氏はまた、国連と国際社会に対して、アフガニスタン人の〔同国国内での〕就業・住宅問題を解決することで、〔イラン在住の〕アフガニスタン人が祖国に帰還するのを促して欲しいと要望した。
ISNAによると、同氏はまたアフガニスタン=イラン国境問題のなかでも最大のもののひとつとして、麻薬問題を指摘し、「イランは莫大な費用をこの破滅的災厄のために支払ってきた。イランが支払った代償の最大のものの一つが、〔麻薬戦争によって生じた〕1万2千人以上の傷痍者と、3700人の殉教者の存在だ」と語った。
ナッジャール氏は、麻薬の製造と栽培の中心はアフガニスタンにあると指摘し、「我が国はイラン国境からの麻薬の通過を阻止すべく、7億ドル以上の予算をかけて、東部、東南部、及び西部の国境を封鎖した」と述べた。
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( 翻訳者:吉田みずき )
( 記事ID:21282 )