PKK系テレビ局RojTV、ノーベル平和賞候補リスト入り
2011年02月02日付 Radikal 紙
クルド労働者党(PKK)と繋がりがあるとして起訴されているROJテレビが、ノーベル平和賞候補となった。
ドイチェ・ヴェレのニュースによると、EUおよび米国のテロ組織リストに載っているPKKと繋がりがあるとして、デンマーク当局から閉局を求める裁判が開かれているROJテレビが、ノーベル平和賞の候補に挙がっている。
ROJテレビを推薦する人のリストには、南アフリカのデスモンド・トゥトゥ牧師、デンマーク拷問被害治療・リハビリセンターを設立したインゲ・ゲネクフェ博士、デンマーク・ヘルシンキ委員会のトゥ・マグニュッセン委員、国連拷問等廃止委員会のベント・ソレンソン委員、複数の国会議員、大学教授、人権活動家など150人が名を連ねている。
ノーベル平和賞は、ノーベル賞委員と専門家そして過去に同賞を受賞した人によって候補者が決められる。
世界初の拷問被害治療・リハビリセンターを設立したゲネクフェ博士は、ROJテレビを推薦したことについてポリティケン紙で以下のように話した。「ROJテレビは、クルド人が受けている苦しみやトルコでの状況を世界が見ることを可能にした。トルコのメディアは国からの圧力のために真実を人々に伝えていない。ROJテレビは、真実を微妙なニュアンスとともに世の中に伝え、クルド人の民族意識や正義に対する信念の形成と発達に貢献している」。ゲネクフェ博士は、拷問被害治療・リハビリセンターの設立者として人道活動への貢献が認められ、1988年に第二のノーベル平和賞と言われるライト・ラブリフッド賞を受賞した。
■「誰を候補にするかは自由だ」
ROJテレビが候補になったことについてデンマークの法務省は一切コメントを発表していないが、政府と小連立を組む野党スポークスマンのトム・ベンケ氏は、「デンマークが裁判を起こしているテレビ局が、同じデンマークによってノーベル平和賞候補に挙げられているのは奇妙だ。もちろん誰を候補にするかは自由だが」と話した。
ROJテレビの推薦者の中には、ゲネクフェ博士やトゥトゥ牧師のような著名人がいる一方、グラドサクセ市議会のセルダル・ベンリ議員、反EUデンマーク人民運動という市民団体、欧州議会議員候補のメフメト・アクソイ氏、もと共産主義者や緑の党によって構成された統一リスト党のヴィリー・シガードソン氏、ラヒップ・レイフ・ボルク・ハンセン氏などの名も入っている。
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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:21329 )