ギリシャ語紙トルコ特集付録、「トルコがなければ今のギリシャはなかった」
2011年02月07日付 Milliyet 紙
アタテュルクのモンタージュ写真が破られ、長いあごひげが付け加えられた写真が載っている醜悪な表紙に、「国家の数世紀にわたる敵、イスタンブルの征服者、ヘレニズムの災難、東方からやってくる絶え間ない脅威、異なる宗教の未開人。時折このように、ケマルに関する無意味な考え方が見られる。ケマルは今日においてもイスラームの旗とともに私たちにとっての悪夢なのだろうか?ギリシャをギリシャたらしめているものがなんであるかがわからないと―そして、実は、よくはわからないのだが―、この(トルコは悪夢か、という)問いへの答えは、「そのとおり」ということになってしまう。本紙は、この号で、この問題をとりあげる。もし、それ(トルコイメージ)が亡霊なら、払拭しようではないか。」
特集付録の「トルコのアイデンティティ」の記事では、コラムニストのニハル・ベンギス・カラジャ氏の「トルコ全体で、西洋か東洋のどちらかに属するという選択はできない」という言葉、そして作家のアフメト・ウミト氏の「ここは東洋でもあり西洋でもある。この衝突が終わることはない」という言葉が記されている。
「トルコとギリシャが強固な同盟を結ぶことはできるのだろうか?」というタイトルの記事も興味深い。ボアジチ大学教員のヴァンゲリス・ケフリオティス氏は、「(トルコとギリシャの同盟という主張は)どれだけロマンチックな夢のように感じられても、歴史的、地政学的観点に基づく見解である」と述べる。また、キプロス・ギリシャ大学教員のニヤズィ・クズルユレキ氏は、「トルコとギリシャの係争的関係は宿命ではない。トルコ・ギリシャ同盟は世界平和を促進する」と述べている。
特集付録に載っている風刺まじりの記事では、「トルコは理想的な敵であり同盟国である。トルコのおかげでギリシャでは出生率上昇のための政府による奨励政策がとられている。スイスのような国が隣国だったら、いったいどうなっていたことだろう?トルコがいなかったら、ギリシャはいったいどうなっていただろう?」と書かれていた。
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( 翻訳者:大門志織 )
( 記事ID:21395 )