観光は一番重大な優先事項
2011年02月12日付 Al-Ahram 紙

■観光は一番重大な優先事項

2011年02月12日『アハラーム』紙(エジプト)HP1面

【イザット・アブドゥルムネイム】

昨今の危機は、観光業に濃い影を投げかけ、先週一週間で著しく減少した。
先週の火曜日から金曜日の出来事以来、その影響が出始めたばかりの現在、今後の様相はまだ分かっていない。先行きは不明で、我々はルクソールのいくつかの観光が行われている遺跡を観測している。

ルクソールで30%の減少
サミール・ファラジュ・ルクソール県知事は「ルクソールの状況は安定し始めた。観光客は依然として存在するが、人数は30%近く減少した。それにも関わらず遺跡地区を観光している観光客もいる」と述べ、「ルクソールのホテルの稼働率はここ数日で30%に減った。以前と同じ状況に戻るまで、状況の回復には時間が必要だ」と加えた。そして「遺跡はこの地域の治安を担当する軍が保護したので完全に無事だ」、そして「ルクソールの遺跡は保護されており、強奪は全く起こっていない」と明言した。

さらに「市民への物資の補給は続いておりパン屋も稼働している。街に外出禁止令は発令されておらず、生活必需品も完全に行き渡っている。同様に病院も営業しているが、問題は鉄道の運休で、我々は隣の県に行くためにバスやマイクロバスに乗って、この問題を回避している」という。そして観光客が、一日に以前と同じ割合でハルダガからルクソールへ向かっていると指摘した。

■観光セクターへの便宜

タバ・ヌウェイバア投資家協会会長のサーミー・スライマーン氏は、観光セクターへの便宜提供を求めた。その中には税と保留中のプロジェクトに関わるものもあり、そこに資金供給があるべきだと言う。そして以下のように述べた。「我々にはタバとヌウェイバアに東の国境ゲートがあり、現状からの回復は可能だ。シナイ半島にはセント・カトリーナやサラディンの要塞、トゥラービーンのような、航空機の運航に影響を受ける空港を必要としない、投資可能な場所がある。そして要求されるのは、この地域における複雑なセキュリティ(チェック)の解除である。我々は警察の撤退後、地域のベドウィンのおかげで物事は正常に進んでいると認識している。またこの地域の観光が道を開くかもしれない、というのは、1月から3万人の観光客がタバのゲートから入ってセント・カトリーナを観光し、これが3月まで続くことが予定されている。ここは安全な場所なので、その間に観光への信頼を回復させることが出来るかもしれないからだ。我々はこの地域の観光問題を解決する新しいアイディアを求める。この地域の観光を振興させなければならない。以前行われたアイディアは硬直的で、セキュリティのためという口実で山や観光地域が閉鎖された。そこでエコ・ツーリズムによる収入やベドウィンの人々の雇用を開始するなどの案を求める。

■私は悲嘆する
タバ・ヌウェイバア市長アル=アラビー・アル=フサイニー准将は、タバとヌウェイバアで観光業が非常に大きく落ち込んだと見てこれを悲嘆し、補給物資と必要な品物と当座の供給について考えていると言う。そしてベドウィンと他の要員のおかげで自分たちは安全であると語った。そして他の県から街への交通量は大きく減少して憂慮すべき状況にあり、政権による状況の対処が必要だと言った。

■Arab Bridge Maritime社の苦境
カナル海運社(Canal Shipping Agencies Company)ヌウェイバア支社長のラマダーン・ムハンマド・ラマダーン氏はこう述べた。ヌウェイバアからアカバへ、及びその逆のフェリーの運航と時刻表は定刻通りだが、乗客数が約80%までにも著しく減少した。この数値は出発数と到着数を合わせたものである。またエジプト国外から、または国外へ食料を運んでいたトラックにも影響し、その通行量が大きく減少した。広範な(経済)活動に関しても事件から現在までのこの一週間に大きく落ち込み、エジプトからの輸出品を運ぶはずだったトラックの殆どは空っぽであった。エジプト、ヨルダン、イラクに属するアラブ・ブリッジ海運業社社長は、空のトラックについて、ヨルダンとイラクのトラックは状況が良くなるまで無料で通行させるよう指示を出した。かつてトラックは520ドルの通行料を支払っていた。

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( 翻訳者:石川貴子 )
( 記事ID:21467 )