テヘラン金曜礼拝導師「国の責任者らは互いの対立をメディア上で公にするべきではない」
2011年01月29日付 Jam-e Jam 紙

テヘラン金曜礼拝導師は、イスラーム諸国で起きている動きについて触れ、これらの動きが〔1979年の〕イラン革命をモデルとしていることについて指摘した上で、「イスラーム、宗教、そして宗教的人民主権を中心軸とした《イスラーム的中東》が形作られようとしている」と述べた。

 メフル通信の報道によると、アーヤトッラー・セイエド・アフマド・ハータミーは礼拝に集まった人々を前に、中東地域ならびにアラブ諸国が抱える諸問題について触れ、次のように語った。「ここ最近、中東では容易にやり過ごすことのできない出来事が複数起きている。チュニジア人民は23年に及ぶ暴虐なる独裁を玉座から引きずり下ろし、エジプトではうねりと化した人民の叫びが怒りへと変わった。イエメンやオマーン、ヨルダンも同じような状況にある。これらはどれも、あなた方人民〔=イラン国民〕が成就させたイスラーム革命の余震と言えるものなのだ」。

 同氏は「われわれは革命の勝利から32年目を迎えようとしている」と指摘した上で、さらに「今日中東で起きている出来事、ムスリム諸国で発生している動きは、この偉大なる革命の余震だと言っても、決して過言ではなく、むしろきわめて公正かつ斬新な見方だと言えるだろう」と語った。

 アーヤトッラー・ハータミーは中東で起きている出来事を、コーランの言葉に引き付けて解釈するなかで、次のように指摘した。「宗教と敵対する者は最後に滅びるというのが、神のスンナ(慣行)である。このことは、遅かれ早かれ、必ずそうなる定めなのである。すべての独裁者は、〔コーランで神が懲罰を下したとされる〕ファラオの運命から教訓を得るべきである。そして、神に逆らうことはできないということを知るべきである」。

 同氏はさらに、「独裁者を追い出した後、チュニジア人民が真っ先に行ったこととは、金曜礼拝を執り行うことであった。これは、彼らの蜂起が宗教的なものであったことを表している」と述べた。

 ハータミー氏は説教の続きで、互いの意見対立を表沙汰にしないよう、三権の責任者らに呼びかけ、「皆は、自分たちの発言が誰を喜ばせることになるのか、まず最初に考えるべきである。国の責任者たちの発言が、反革命分子を喜ばせてしまうことがあるからだ。コーランによれば、敵によって悪用されるような発言は行ってはならないとされている」と指摘した。

 アーヤトッラー・セイエド・アフマド・ハータミーはまた、国を運営するに際しては、重要なことが3点あると指摘し、「〔‥‥〕三点目は、国の責任者は互いの対立をメディア上で公にするのを差し控えるべきだ、ということだ。なぜなら、これがもとで国民の間で対立が生じてしまうこともあるからだ」と述べた。

 同氏は、「最高指導者によれば、国の責任者らが対立をメディア上で公にすることはシャリーアに反する行為だ」と指摘した上で、「互いの意見の違いについては内々に話し合うよう、国の責任者たちには心より求めたい」と語った。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:21481 )