ジャーナリスト・ソネル・ヤルチュン逮捕―エルゲネコン捜査関連
2011年02月14日付 Milliyet 紙

ヒュッリイェト紙のコラムニストでOdaTVという名のインターネットサイトの運営者でもあるソネル・ヤルチュン氏の自宅における家宅捜索が終了した。ヤルチュン氏は逮捕され、警察に連行された。
その後、ヤルチュン氏はハセキ教育研究病院で健康診断を受けた。


ソネル・ヤルチュン氏の自宅に朝、警察の捜索が入ったことが明らかとなった。エルゲネコン捜査の一環で、OdaTVの運営者であるソネル・ヤルチュン氏ら同僚4人の逮捕が決定された。

入手した情報によれば、ゼケリヤ・オズ特別共和国検事によるエルゲネコン捜査上の要請に基づき、イスタンブル第9重罪裁判所の決定に従うかたちで、インターネットでの出版を行っているOdaTV本部と、運営者のソネル・ヤルチュン氏とバルシュ・テルコウル氏、アイハン・ボズクルト氏、バルシュ・ペフリヴァン氏らの自宅と職場で家宅捜索が行われた。
この間、裁判所はヤルチュン氏、テルコウル氏、ボズクルト氏、ペフリヴァン氏を逮捕する決定を下した。
ジャーナリストであり作家のソネル・ヤルチュン氏のレヴェント地区にある別荘で朝6時に始まった捜索は終了した。
捜索の間、時折、別荘の外へ出た警察官が中へ大きな布袋を運びこんでいる様子が見られた。ヤルチュン氏のジャーナリスト仲間、ハカン・アイギュン氏とオライ・エーイン氏は別荘前へ来て、情報を得ようと試みた。記者たちのの質問に答えたハカン・アイギュン氏は「今回の捜査はある出版物に関して行われているのではないかと思っています。そう願っています」と語った。またアイギュン氏は、ソネル・ヤルチュン氏に関して国際的な報道機関も取材を開始したと述べた。アイギュン氏は、ソネル・ヤルチュン氏の元妻のフェザ・ヤルチュン弁護士にも得られた情報を提供した。この間、共和人民党(CHP)のイスタンブル選出国会議員のチェティン・ソイサル氏も別荘へやってきた。ソネル・ヤルチュン氏と朝、面会したと話すソイサル氏は、その後、捜索が行われている別荘に入った。

■甘んじて罰を受けろというなら、受けよう

ソイサル氏は、同地で会見を行い、「何について調べているのかはっきりしない。この問題で私が知っていることは何もない。私もクルチダルオールCHP党首の指示でここにきたのだ」と述べた。
ソイサル氏は、ヤルチュン氏はトルコ全土で知られるジャーナリストであると述べ、「新しいテレビチャンネルがつくられるところだった。ヤルチュン氏はそのチャンネルの総合責任者になる予定であった。私たちはとても心配している。我々の心の中に多くの疑問符がある。ご覧のとおり、状況は日増しに悪化している。このようなことは今日に限った事では無く、長い間続いているものだ」と述べた。ソイサル氏は、ヤルチュン氏と面会し健康状態も良いと説明し、「ソネル・ヤルチュン氏は召喚されるのか?」との記者の質問に対しては、ヤルチュン氏が「甘んじて罰を受けろというなら、受けよう、自分たちが書いてきたこと、行ってきたことの全てを信じている」と述べていたことを明らかにした。

■OdaTVは速報した

インターネットサイトのOdaTVは、運営者とスタッフの自宅で行われた警察の捜索を「速報」として伝えた。
OdaTVは、捜索関連のニュースを「今朝早い時間からOda TVの運営者のソネル・ヤルチュン氏、編集責任者のバルシュ・ペフリヴァン氏、報道責任者のバルシュ・テルコウル氏らの自宅で家宅捜索が行われている。警察はOdaTVの建物でも捜索を行っている。経過はOdaTVで伝える」と報道した。
捜索は、「エルゲネコン・テロ組織メンバーとして、国民の憎悪と敵意を扇動したとの罪状」で行われ、OdaTV幹部についても捜査する決定が下されたことが伝えられた。
また捜索の後、OdaTV幹部らは尋問のため、警察へ連行される予定であるとされた。
衝撃的な報道内容で知られる独立系インターネットニュース・情報サイト、OdaTVの幹部らの自宅で行われた警察による強制捜査は、市民の反発を買った。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:21501 )