教育労組アンケート、トルコ語以外が母語の比率は16.9%
2011年02月21日付 Radikal 紙

教育労働組合がおこなった調査によれば、国民の16.9%が生まれた時に、トルコ語以外の言語で子守唄を聞いているという。

教育労働組合がトルコ全土での教育における母語使用に関連しておこなった調査の劇的な結果が公表された。それによれば、国民の83.1%が母語はトルコ語であると説明する一方、16.9%については、トルコ語でない他の言語が母語であると述べていたことが強調された。

教育労組は、教育での母語使用と二カ国語教育に関する調査結果をまとめた「国民の姿勢と見解 2010年度トルコ要覧」の内容を、教育労組総本部でおこなわれた記者会見で一般に公開した。

26県の781人と対面して行われた調査では、研究の総合的な目的は18歳から90歳までの男女ら国民の母語状況、母語教育と母語教育に対する姿勢と見解を明らかにすることであるとされた。同研究では、トルコにおいて(トルコ語以外の)母語による教育を加えることに関連し、公用語が完全に見放されてしまうのではという懸念があることに触れ、「母語を教育システムに加えることが、国家での公用語による教育の代替案であるとみなす必要は無い。逆に母語が教育に使用されることにより、第二言語学習や、その言語における教育能力の向上に貢献することは可能である」とした。

■トルコ語以外の母語では、クルド語が一番

母語がトルコ語でないとするトルコ国民のうち11.3%がクルド語、3.2%がザザ語、2.1%がアラビア語を母語としていると述べ、母語がラズ語、チェルケズ語、アブハジア語、アルバニア語、ルーマニア語、グルジア語であると述べる人の割合は1.2%にとどまった。アンケートの結果では、(トルコ語と)異なる母語は95%の割合で、家庭で学ばれていることが明らかとなった。

同研究では、その他にも母語がトルコ語ではない人の居住地分布は、クルド語が南東部、東アナトリア地方に多く、エーゲ海、マルマラ、地中海地方に一定の割合でみられ、ザザ語は南東部、東アナトリア、マルマラ、地中海地方におおよそ等しくみられ、アラビア語については南東部、地中海、エーゲ海地方でおおよそ等しくみられ、バルカンーコーカサス諸語もマルマラ、黒海、地中海にみられることが明らかとなった。

■学習指導要綱では、言語・エスニックな多様性は考慮されていない

同研究は、学習指導要綱と教科書では、国家のエスニック、言語、文化的多様性が考慮されていないことを指摘し、単一民族、単一文化、単一言語という認識が国民教育システムに完全に浸透していると主張した。

また同研究は、言語とアイデンティティ・ポリティクスに関連する最も厳格なアプローチは、1982年憲法によって示されたと指摘し、「1980年軍事クーデターの後に承認された1982年憲法第3条は、「国家は国土と国民の不可分な全体」を守り、トルコ語を国家言語として定義している」と述べた。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:21588 )