アフマディーネジャード、カダフィに忠言「人々の要求に従え」
2011年02月24日付 Mardomsalari 紙

マフムード・アフマディーネジャード大統領はリビアで起きている政府による人々の殺戮について触れ、同国の指導者に対し、人々の要求に従うよう忠告した。

 ファールス通信の報道によると、マフムード・アフマディーネジャード大統領は閣議終了後、記者団の前に姿を現し、「国家クラウド・コンピューティング」ならびに「燃料電池」について、「これら二つの科学的成果はすでに、国内での運用が始まっている」と語った。

 同大統領はさらに、「我が国が成し遂げた科学的成果の一つである国家クラウド・コンピューティングは、容量・速度ともきわめて高性能であり、国の会計作業に関連する諸問題を解決してくれるだろう。このコンピュータは我が国の専門家らの手によって、国内で設計・製造されたものだ」と続けた。

 大統領はまた水素を使って電気を発生させる燃料電池についても、次のように述べた。「燃料電池は大変すばらしい成果である。産業用に使え、また自然とも調和したエネルギーでもある。宇宙工学や衛星にも用いることができ、その上コストも低い」。

〔‥‥〕

 大統領は最近の地域情勢やムスリム諸国民の蜂起について、質問に答える形で、「世界は今、大変革を迎えようとしている。すでに変革は始まっており、それは世界中(アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、そしてアフリカ)を巻き込むものとなるだろう」と指摘した。

 アフマディーネジャード大統領は、人類の視線の地平はグローバル化する必要があると述べ、次のように語った。「〔世界の〕諸国民は、グローバルなつながりと公正なる秩序を必要としている。すべての人々の権利と尊厳が保証され、富める者と富まざる者との厳しい格差が埋められ、人類を苦しめる圧制と屈辱感が一掃される、そういった公正な秩序が必要とされているのだ」。

 大統領は地域情勢、特にリビア情勢ならびに同国で発生している人々の殺戮について言及し、「きわめてむごたらしいことが、一部の地域で行われている。自国民を爆撃し、殺害するような人間がどうして誕生してしまうのか」と述べ、さらに次のように語った。「国民には好きなことを発言させるよう、〔リビアをはじめとする〕こうした国々の当局者に対して、強く忠告する。国民の統治者を自任するならば、まずは自国民の話に耳を傾け、彼らに寄り添うことが必要だ」。

 アフマディーネジャード大統領は一部の〔国の〕政府関係者らに向けて、国民が自由に発言できるようにすることが必要であり、また彼らの尊厳が十分に守られなくてはならないと指摘した上で、「われわれはこの大いなるうねりによって、根源的な変化が起こることに期待をしている。もしそうなれば、すべてのまやかしが世界から根絶されるだろう」と述べた。

 大統領はまた、「これらの国々の当局者らすべてに対し、自国民の声に注意を向け、彼らと対話するよう求めたい」と述べ、〔‥‥〕さらに「国民に奉仕し、国民に寄り添うべきだ。そうすれば国民もあなた方に反旗を翻したりはしない」と語った。

 アフマディーネジャード大統領はリビアの支配者たちの行動に世界が驚いていると述べた上で、リビアの指導者が国民の要求に従うことに期待を表明し、「もし国民の要求に従わなければ、どのような結末が待っているかは火を見るより明らかだろう」と語った。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:21618 )