サルコジ、トルコEU加盟反対を明言―5時間のトルコ訪問
2011年02月25日付 Radikal 紙
フランスのニコラ・サルコジ大統領は、「パートナーシップはありえない、とトルコ側は何度ものべた。他の解決方法を考えるべきだ」と語った。
アブドゥッラー・ギュル大統領とフランスのニコラ・サルコジ大統領の共同記者会見が行われた。ギュル大統領は会見で、「EUは約束を守るべきだ」と述べた。
ギュル大統領は次のように語った。
「サルコジ氏は新たな時代の大統領として、この訪問を実現しました。1992年以降、フランス大統領はトルコを訪問しなかったため、サルコジをそのような新しい時代の大統領として我々は期待していると申し上げたところ、大統領ご自身にも訪土の希望があった、と言われました。我々の持つ異なる考えを極めて率直に話し合いました。二国関係がどれほど古くから続いているものかについても、語り合いました。両国の経済関係において、トルコとフランスの貿易額は120億ユーロ(約1兆,3616億円)もの金額に達します。全EU加盟国が我々に約束した内容を守る事を期待します。加盟協議プロセスの終了後、いくつかのEU加盟国は、(トルコのEU加盟の是非を問う)国民投票の実施を決定しました。その際に採択される決定がどのようなものであったとしてもトルコはこの決定を敬意をもって受け入れるということを述べました。トルコ国民はEU加盟に関する問題を注意深く見守っていると私は話しました。中東における最近の展開は非常に重要です。そこで起こっていることは我々の身近に関係する事柄でもあります。」
■サルコジ大統領: 世界はトルコを求めている
ニコラ・サルコジ大統領も会見で次のように語った。
「トルコを訪れることができてどれほど幸せであるか申し上げたいと思います。1992年以降、フランス大統領はトルコを訪問していませんでした。これは非常に長い時間です。19年間の空白の時代に終止符を打つ大統領となれたことを大変嬉しく思います。非常に長期間にわたってトルコが国際関係において果たした役割は大変重要であると認識しています。世界の安定のためにイニシアチブをとるトルコが求められています。
■核について国境を超えた協力の提案
G-20でのトルコの支持は我々にとって非常に重要です。私は最も重要なG-20加盟国への視察訪問を行っています。核分野においてはトルコに国境を越えた協力を提案します。これもトルコの安定に対して我々が抱いている信頼感の現われです。フランスの民主主義は明白にトルコの民主主義の側にあります。
■我々が合意していないことが明らかな問題
我々が合意していないことが明らかな問題があります。政治家としてこの問題を話し合いました。両国とも互いのレッドラインの理解に努めました。ヨーロッパの安定化に向かわず、トルコ社会の評価を落とす原因とならないようような相応しい道を見つけようと我々は努力しました。我々は異なる観点を持ち得ますが共に働き続けるしょう。加盟やパートナーのような、(トルコのEU参加についての)様々な問題を話会いましたが、トルコ側は(加盟ではなく)パートナーシップというようなことは認められないと、何度も強調しました。ならば、他の解決方法もありえます。
■中東を真剣に受け止める必要
中東で非常に重要な事件が発生しています。これらを真剣に受け止めなければなりません。私は、今日、国を愛することは国民の誇りであると理解されている国の人間です。たった一人のトルコ人でさえも国の将来を他の人によって決められる事を望みません。この面でもフランスに似ています。
■地中海連合
中東ではアラブの人々が自らの運命をつかみとる事を望みました。我々は古い民主主義の国民として、エジプト国民、チュニジア国民が自らの運命をつかみとる事を望まないとしたら何ができたでしょうか。地中海問題における私の「地中海連合」というビジョンを再び議題に上げる時がきました。欧州評議会の会合で地中海における「地中海連合」というテーマ、これは複雑で難しい問題なのですが、これを検討することが必要です。我々は長期間にわたってこれに取り組まなければなりません。」
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( 翻訳者:富田祐子 )
( 記事ID:21632 )