「反政府派とサッカーをした」、リビアから帰国の労働者、語る
2011年02月27日付 Milliyet 紙

バトマン県出身で23歳のフドゥル・ユルドゥルム氏は、騒乱のたま、一ヶ月半前に結婚の結納金を貯めるために渡ったリビアのベンガジからバトマンへ帰った。ユルドゥルム氏は、「リビアでは神が私たちを守ってくれました。最初の襲撃は私たちの建設現場で行われ、一瞬私たちは死を首筋に感じました」と話した。

ユルドゥルム氏は、リビアのベンガジにある民間企業で30人のバトマン県出身の労働者が働いていると述べ、以下のように説明した。

「私は去年兵役を終え、結納金を貯めるためにリビアにある建設会社で働き始めました。私はそこで鉄筋工事をしていて、月給は2千ドルほどでした。すべてがうまくいっているときに、リビアで最初の騒乱が私たちのいたベンガジで勃発しました。反政府派は最初に私たちの建設現場を襲い、襲撃の間私たちおよそ500人は6キロ離れた別の建設現場に避難していなければなりませんでした。夜中の3時に再び襲撃が行われ、大混乱がおきました。そのときはトラックで向かった石鹸倉庫で夜を明かしました。」

■反政府派、チャド人兵士の首をふき飛ばす

ユルドゥルム氏は、自身がベンガジで最初に空港に到着したグループの中におり、そこでも反乱者らの妨害にあったと述べ、以下のように話した。

「50人近い兵士が空港にいましたが、反政府派の襲撃によってその兵士たちは空港からいなくなりました。反政府派の中にいた顎鬚を生やした人が、「神は偉大なり アッラー・アクバル」と言いました。彼らは腹をすかせた人たちへチーズパンを配り、私たちに「あなたたちは安全だ」と言って私たちを別の場所に連れて行きました。彼らは、今度は管制塔を燃やし、みな空港から逃げました。彼らは私たちを別の倉庫へ連れて行き、朝方、食料を配りました。みな食べ物に飛びつきました。反政府派の手には刃物があり、怖かったです。反政府派の多くは子どもたちで、年は10歳から12歳でした。反政府派は私たちの目の前でチャド人兵士の首を吹き飛ばしました。」

■トルコ人労働者と反政府派、サッカーの試合を行う

バトマン県出身の労働者であるユルドゥルム氏は、ベンガジ・スタジアムでトルコ人労働者と反政府派の間でサッカーの試合が行われたことも話し、以下のように続けた。

「私たちはスタジアムに一晩いました。そこでトルコ人労働者と反政府派が試合をしました。私たちも試合を観戦し、反政府派が勝ちました。恐怖から、誰も反政府派に否定的な応援をしませんでした。試合は無理やり行われたもので、私たちも無理やり応援させられました。リビアの人々は総じて私たちに良く接していましたが、反政府派は略奪する人が大部分でした。リビアがよくなったらまた行きます。結納金を稼ぎきれずに帰りましたから。ベンガジの道路の一部はアスファルトですが、他の部分はバングラデシュと変わらない状態です。トルコを見たら何度も何度も感動しました。自分の国へ帰ってうれしくてしかたありません。」

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:21650 )