BBC Türkiyeが引用したイギリスIndependent紙の報道によると、エルドアン首相は、ドイツのトルコ系移民が受けている処遇が、トルコとヨーロッパの間の溝をさらに広げていると語り、トルコ系移民の統合に関する諸政策を「国際法違反」にあたると発言し、「驚くほどの歯に衣着せぬ発言である」と報じられた。
一方ドイツDeutsche Welle紙は、エルドアン首相の訪独に関する報道において、首相がドイツの「外国人敵視」と「嫌イスラム」を警告したとし、「反ユダヤ主義が極めて非人道的な罪であったのと同じように、嫌イスラムもまた非人道的な罪である。言わば人種差別に値するほどだ。ドイツをはじめとするいくつかのヨーロッパの国々で見られる外国人敵視については懸念している」という首相の言葉を掲載した。
またエルドアン首相は、ドイツに住むトルコ系移民に対して彼らの味方であると発言し、ドイツ社会へ調和する努力を呼び掛けたほか、ドイツの政治家に対しては問題となっている外国人敵視が取り除かれるよう求めた。
首相はドイツに亡命しているトルコ系知識人らにトルコへ戻るよう呼び掛けており、「過去に起こった弾圧により、表現の自由上の問題のために、ヨーロッパに亡命しなければならず、ドイツで生活しなければならなかった芸術家たち、作家たちも、この機会に、国に、トルコに戻ってくるよう、私は呼びかけます」と語った。
■中東の人々に対してダブルスタンダードを用いている
一方でDeutsche Welle紙は、ドイツ訪問時にヨーロッパ諸国を批判したエルドアン首相の次の演説も記事にした。
「ヨーロッパが中東の人々に対してどの様なダブルスタンダードを用いているのか、あなた方もお分かりだろう。民主主義を標榜する方面からの声は上がってきていない。人権擁護を標榜する人々からの声が上がってきていない。グローバルな価値を叫ぶ人々の声も上がってきていない。話がエジプト、チュニジア、リビアになると、ナイフをもってしてもその口は開くことはない。それはなぜか。彼らは、民主主義に値しないというのか。彼らは最も進んだ民主主義のスタンダードに値しないというのか。人権には、彼ら、すなわちかの地の人々は含まれないのか。彼らは、この地球のそしてグローバルな価値外の存在だというのか。民主主義とは一部の特定地域の人々の権利だというのか。西洋では人々は民主主義の権利を有しているが、東洋の人々にとって民主主義は時期尚早だというのか。石油がない国には民主主義を求め、人権を求めるのに、石油のある国にはどうして沈黙するのか。すなわちこれがダブルスタンダードなのである。そして偽善的である。そしてこれこそが、今日の中東、北アフリカで人々をデモに駆り立てる、正義を欠いた不法なダブルスタンダード的認識なのである。」
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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:21664 )