司法権長官「反乱の指導者たちがヒーローであるかのように振る舞うことは許さない」
2011年02月19日付 Mardomsalari 紙

司法権長官はここ数日間に起きた事件について触れた上で、「イスラーム体制は慈悲深いと同時に、革命の理想に害が及び、国の安全が脅かされ、体制の名誉と威信に傷がつくような事態を決して容認しないということを、ハワーリジ派は知るべきだ」と強調した。
〔※訳註:ハワーリジとは「外に出た者」という意味で、イスラームの初期、第4代正統カリフ・アリー(シーア派にとっては初代イマーム)と、それに反旗を翻したウマイヤ家のムアーウィアが和睦を結んだことに反発して、アリー支持から離脱し、最終的に彼を殺害したグループのこと。「イスラーム共和国体制から離脱し、ハーメネイー最高指導者の指導に反抗する者たち」を比喩的に表すために、「ハワーリジ派」という語が用いられている〕

 イラン学生通信(ISNA)の報道によると、アーヤトッラー・サーデグ・アーモリー=ラーリージャーニーは〔‥‥〕「テヘラン州司法総局判事大会」の席上で演説を行い、そのなかで次のように語った。「ここ数日間、イスラームの敵は我が国で卑劣な動きを煽り立てている。残念なことに、〔2009年の大統領〕選挙後の反乱の指導者たち〔=ムーサヴィーやキャッルービー〕は、バフマン月25日〔2月14日〕の運動を〔陰で〕支えているのが誰なのか、まったく気付いていないようだ。西洋諸国の諜報・プロパガンダ機関は総力を挙げて、偽善者たち〔=反体制組織モジャーヘディーネ・ハルグ(MKO)〕や王制主義者たちを指嗾し、バフマン月22日〔=2月11日の革命記念日〕の盛大なる行進に対抗するデモ行進を開かせ、それに人々を参加させようとしていたのだ」。

 同氏はさらに、次のように続けた。「これらの事件のウラに誰が潜んでいるのか、理解できないというか。逃亡者たちが繰り出すプロパガンダやら、オバマやクリントンの発言やらを聞けば、これらの事件のウラに誰が潜んでいるのか、十分明らかではないか。イスラーム体制、亡きイマーム〔・ホメイニー〕の理想、そして偉大なるイラン国民に対する反乱指導者たちの裏切りは、誰の目にも明らかだろう」。

 司法権長官はその上で、「イスラーム体制は慈悲深いと同時に、革命の理想に害が及び、国の安全が脅かされ、体制の名誉と威信に傷がつくような事態を決して容認しないということを、ハワーリジ派は知るべきだ。反乱の指導者たちは、まがまがしい声明をいくら撒き散らしたところで、国民に受け入れられることはないということを知るべきだ」と明言した。

 アーモリー=ラーリージャーニー氏は続けて、「目覚めし我が人民は、アメリカ政府やイギリス政府、シオニストたちの支持が何を意味しているのか、よく承知している。司法権は自ら本来の職務を遂行するために、反乱者たちを当然のごとく訴追することになろう。彼らの罪状については公正に審理するが、それと同時に、犯罪行為を繰り返した反乱の指導者たちが、敵のプロパガンダ装置のなかで、あたかもヒーローであるかのように振る舞うことは、断じて許さない」と語った。

〔‥‥〕

 ISNAの報道によると、司法権長官は続けて、「イスラーム世界では大いなる運動が生じている。イスラーム諸国では人々の不意を突くような、きわめて急な流れが起きている。チュニジアやエジプト、イエメン、アルジェリアなどの各国で起きている人民による大いなる運動は、中東で根本的な変化が起きつつあることの予兆なのである」と述べた。

〔‥‥〕

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:21719 )