カダフィー、トルコ人労働者に帰還呼びかけ「みな、我々はみなオスマン人」
2011年03月09日付 Yeni Safak 紙
リビアの指導者ムアンメル・カダフィーは、トルコ人労働者がリビアから出国したことは正しいとは思わないと述べ、「しかし我々はみなオスマン人だ。トルコと我々には歴史的友好関係がある。出国したトルコ人労働者が戻ってくるよう、我々のドアは開かれている」と話した。
トリポリでTRTトルコのインタビューを受けたカダフィーは、リビアで発生した事件をアル・カイーダとオサマ・ビン・ラディンの仕業とした。カダフィーは、暴動的な事件の背後にはアル・カイーダが存在し、特に外国メディアも誤った情報を流しこうした事態の発生に影響を与えたと主張した。カダフィーは、「世界のメディアは事件の現実の側面を確認せず、道理に合わない偏見を持った情報を流している」という主張を行った。
カダフィーは、アル・カイーダがリビアを掌握しようと努めており、これに成功した暁にはソマリアなどの国々から連れてくる人々によって北アフリカを掌握することを狙っていると主張した。カダフィーは、アル・カイーダがこれを行えば地中海と世界の秩序が乱されるだろうと述べ、「世界はこれを知るべきだ、アメリカやヨーロッパはこれを知るべきだ。我々はアル・カイーダを侵入させないために戦っている。アル・カイーダが目的を達成すれば、皆が被害を受けることとなる。我々が正しいことを皆は知るであろう」と話した。
「レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の会見とトルコ人労働者のリビアからの避難をどう考えるか」という質問を受けカダフィーは、「トルコとは非常に重要な歴史的友好関係を保ってきた。トルコとは友好的かつ完璧な関係を保っている。そもそも我々は皆オスマン人だ。ビザは撤廃された。非常に重要な合意がなされた。ここではトルコ企業は優先的な地位にいる。リビアからの避難を私は間違いであると考えている。外国筋の流した情報に影響され、この会見が行われている。私はこうしたことに馴れている。皆が真実を知ることになる。トルコ人労働者が戻ってくるよう、我々のドアは開かれている」との呼びかけを行った。
国際連合の行った決定に対しても考えを述べたカダフィーは、国連でもリビアの国内問題に干渉できないだろうと主張した。カダフィーは、アメリカとNATOによるリビアの空域閉鎖にも反対し、「あなた方がこれを行えばアル・カイーダのリビア掌握への道を開くことになる」と警告を行った。カダフィーは、「トルコ東部ではクルド人問題がある。そこではトルコ軍とクルド人が戦闘を行っている。なぜあなた方はそこの空域を閉鎖しないのだ」との質問を向けた。
カダフィーは、アル・ジャズィーラで報道された「合意がなされれば、カダフィーは辞任するだろう」という情報にも反発を示し、「リビアはそもそも国民が治めている。辞任とは何だ。私には権限がないのだから、誰がどこから退くと言うのだ」と話した。
カダフィーは、リビアで起こっていることは他国のものとは異なると主張し、「チュニジアやエジプトでは国民が国家の指導者に対して立ち上がった。ギリシャ、イタリア、そしてイランでは国民が政府に抗議を行っている。リビアの状況は異なる…。ここでは事件をアル・カイーダが起こしているのだ」と話した。
カダフィーは、リビアの大部分は平穏で、混乱は終息したと主張し、「リビアの大部分は安全である」と語った。
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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:21767 )