欧州議会、批判満載のトルコレポート承認―トルコ外務省、「意味なし」
2011年03月09日付 Hurriyet 紙
欧州議会は、ここ数年のなかでは最も厳しいトルコレポートを承認した。トルコにおける報道の自由に関する厳しい表現を含むこのレポートには、最後の修正で、(ジャーナリストの)ネディム・シェネルとアフメト・シュクのエルゲネコン捜査での逮捕も追加された。このレポートが承認されたあと、トルコ外務省は声明を発表し、欧州議会が発表したこの文書が、「トルコ側からみて、意味をもつには、(EU側が)真摯で、建設的、公平な態度を示して初めて可能となる」と述べた。
この文書は「法案」という形で提出され、ストラスブルグの欧州議会本会議で大差で承認された。その中では、トルコのメディアについて、インターネットを含め一部の検閲が行われており、徐々に増加する自己規制が、報道の自由の観点から懸念材料となっている、とした。
欧州議会のトルコレポートは、リア・オーメン・ルージテン氏によって準備され、ここ数年のなかでは最も厳しい内容をもつ。そして、メディアの独立が民主社会にとって、致命的役割を有すると強調された。
(中略)
■外務省―意味をもたない
レポートの承認ののち、文書で声明を発表したトルコ外務省は、欧州議会によって公開されたこの文書が、「トルコからみて意味をもつには、(EU側が)真摯で、建設的、公平な態度を示して初めて可能となる」と述べた。
外務省の発表では、「交渉中の加盟候補国であるトルコは、ヨーロッパ市民の代表であり、EU世論の声である欧州議会が、公正でオブジェクティブであり、それがもつべき真摯さを示すことを求める」との表現が用いられた。
レポートは、「一方的であり、事実を反映しておらず、トルコ側からは許容不可能な要素」を含んでいるとする外務省は、この文書が、「EU全体の利害を無視し、一部の国の利益を代表する少数の議員の内政上の計算により、一部の要素が盛り込まれた」という。
外務省の文書では、「この態度は、トルコとEUの関係の歴史的経緯や、共有する価値、利害、目標、そして両者がこれまでに到達した到達点からみて、合理的で良識的な枠組みのなかに位置づけることができないものである。トルコが、これまでに獲得した諸権利を守り、EU加盟という目標に向かい、毅然とした態度で前進を続けることは、誰にも疑念をいだかせるものではない」と述べられた。
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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:21768 )