アフマディーネジャード「アメリカには8000万人の貧困層がいる」
2011年03月05日付 Mardomsalari 紙
大統領は「核問題で敵が圧力をかけてくるのは、イラン的思想が〔世界の人々の目に〕あらわになるのを阻止したいから、そしてこの思想によって〔資本主義を脱却した新たな〕世界を建設し、神の崇高な道を歩むことができるようになるということを、世界が理解するのを許したくないからなのだ」と語った。
ISNAによると、マフムード・アフマディーネジャード氏は、ロレスターン州訪問の2日目にあたる木曜日、同州の幹部らを前に、「ここ1、2カ月の出来事は別にしても、さまざまな社会の内部で一つの大きな潮流が生まれていることは確かだ。その潮流は神と人類の真の道に復帰する方向へと動いている。そして我々の革命は、預言者たちが約束した大いなる出来事の序曲にすぎないのだ〔‥‥〕」と述べた。
〔‥‥〕
アフマディーネジャード氏は発言の別の箇所で、「あなた方は州を建設しようとする際、どのようなモデルを持っているのか」と問うた上で、次のように語った。
現在われわれに示されているモデルとは、西洋諸国が追い求めている発展モデルに他ならない。これは、我々も彼らのようになることが予定されているモデルである。これこそ、ポスト・モダンの植民地主義なのである。もし我々が彼らのようになることを望むのであれば、それは不幸なことだ。
同氏は続けて、次のように述べた。
現在、アメリカでは一部の州でデモや座り込み、抗議運動が起こっている。しかし、彼らはこうしたことがニュースとして報じられることを許そうとしない。そこがまるで極上の楽園であるかのごとく、取り繕っている。もちろん、資本家たちにとっては楽園だろう。
果たして、我々は自分たちの家族が彼らのようになってしまうことを望んでいるだろうか?果たして我が国がシオニストたちの手に委ねられてしまうようなことを、われわれは望んでいるだろうか?もちろん、そんなことはない。われわれはマフディー的社会〔※〕を追求しているのであり、それゆえ方法論も彼らのものとは異なるのだ。
〔※訳註:マフディーとは世の終末の直前に現れ、完全な善政を敷くと信じられている救世主のことで、アフマディーネジャードがいう「マフディー的社会」とは恐らく、この救世主が現れやすいような、あるいはいつ現れても困らないような社会のことを指しているものと思われる〕
大統領はさらに、「我々はイラン的イスラーム的モデルを追求している。《イスラーム的》とは、すなわち目標やモデルがイスラーム的だという意味であり、《イラン的》とはイラン的方法論によって国を建設する、という意味だ〔‥‥〕」と強調した。
〔‥‥〕
大統領はさらに続けて、〔‥‥〕次のように述べた。
国づくりは、明るい方向に向かうものでなければならない。新植民地主義は〔独自の〕発展モデルを世界に示したが、もしそれを実行すれば、最後にわれわれは彼らのようになってしまうだろう。しかしここで問わなければならないのは、果たして我々は彼らのようになりたいのか、ということだ。
果たして彼らは、幸福と進歩を達成したと言えるだろうか?かの国〔=アメリカ〕では、道徳や家庭といったものの意味が失われてしまっている。彼らにとっては、犬や猫との生活も「家庭生活」なのだそうだ。果たして我々は、彼らのようになりたいと考えているのか?
現在、アメリカには8000万人もの貧困層がいる。かの地での貧困の理由は、我が国とは異なり、1週間給料を得られなければ、〔まっとうな〕生活から転落してしまうためだ。果たして我々は、そんな風になりたいのか?こんなことがまっぴらなのは、明らかだ。我々は正義が支配する社会を建設したいと考えているのだ。
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( 翻訳者:多田直輝 )
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