トルコ、日本へ33人の救援隊派遣
2011年03月17日付 Radikal 紙

福島県の原発近くの地域で、放射能漏れの危険性により病院外に避難を余儀なくされた入院患者のうち14人のお年寄り患者が死亡した。

病院関係者のイナムラ・チュエイさん(注:原文まま)は、2人のお年寄り患者が原発事故で避難指示圏内の病院から避難する途中で、残りの12人は一時的に移された高校の体育館内で死亡したと述べた。イナムラさんは、「十分な治療をほどこせる状況になかった」と話した。

日本における地震や津波により、最も被害を受けているのはお年寄り世代である。日本国内では地震と津波の影響で非常に多くのお年寄りの命が奪われている一方、生き残った人も電気や水の無い、薬から大人用紙おむつにいたるまで、あらゆる物資が不足している病院での入院を余儀なくされている。

■トルコが33人体制の救助隊を送る

そのような中で、首相府災害緊急時対策庁は、日本に33人体制の救助隊と技術専門家を派遣することを発表した。首相府広報センターのインターネットサイトに掲載された概況報告書では、日本で起きた地震と津波の後、日本政府による国際支援の要請を受け、トルコは33人の救助隊と技術者を送ることが述べられた。

報告書は、トルコは2011年3月18日の夕方東京に向けて出発するトルコ航空貨物機で輸送車3台、トレーラー2台、放射線機器40台、放射能測定器5台を活動地域に送る予定であると説明し、以下のように続けられた:

「首相府の災害専門家1名と捜索救助・通信技術者1名、イスタンブルとブルサの捜索救助隊から24名、保健省の国際医療救助隊(UMKE)から5名、トルコ原子力協会(TAEK)の専門家1名、在アンカラ日本大使館の駐在員1名の計33名が、2011年3月18日金曜日、夕方5時50分発のトルコ航空機で東京に向けて出発します。今日、派遣される救援隊の全隊員がイスタンブル・チェクメジェ原子力研究所で半日の訓練を受けました。」

■イギリスもイギリス国民を避難させる

一方イギリス政府は、日本と(デモが活発化している)バーレーンにいるイギリス国民を避難させるため、この2カ国にチャーター便を送った。イギリス外務省の説明によると、東京と香港からイギリス国民のためのチャーター便を出発させるとのことだ。またイギリスの外務省は津波災害により直接的な被害を受けたイギリス国民は飛行機代を払わなくてよいが、その他のイギリス国民は600ポンドを払わなければいけないと述べた。イギリスはイギリス国民に対し、日本から離れることを勧めている。

■中国人はパニックに陥り塩のストックを消費してしまった

日本で放射能漏れの危機が生じた後、中国ではヨウ素が被曝によく効くという噂が流れ、店にある塩が買い占められてなくなる事態が生じた。そのため中国の国家発展改革委員会は地方自治体に緊急声明を発し、関係者による食用塩のストックや価格の引き上げなど市場の秩序を乱すような「悪意のこもった企て」は行わないよう要求した。声明では、中国で食用塩は十分に備蓄されており、塩の調達にも全く問題がないことから、消費者にも常識の範囲内での塩の購入が求められた。

さらに声明ではこの件が調査され、価格の引き上げを行った者は罰せられると述べられたほかに、「噂を信じないでください!噂を流さないでください!パニックに陥り必要以上の塩を買わないでください!」との呼びかけが行われた。中国国際ラジオのニュースでは、福島県の原発で放射能漏れが起きた後、一部の国民はこれが塩の生産に使われる海水の汚染につながるのではと懸念し始めたと伝えている。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:畔上曜子 )
( 記事ID:21855 )