アンカラのプルサクラル郡で発行されている地方紙で、公正発展党(AKP)所属セルチュク・チェティン市長が共和人民党(CHP)に移ったという、エイプリールフールの記事が郡を混乱させた。
このエイプリルフールの冗談は、金曜礼拝を終えた郡の住民の間で取りざたされていたが、そのためにチェティン市長はまずアンカラ広域市へ、続いて公正発展党本部へ呼び出された。また市長はアナウンス車で郡内を周り、今回の騒動はエイプリルフールの冗談であると説明せざるを得なくなった。
プルサクラルで発行されている地方紙「クゼイン セスィ」のエイプリルフールの冗談により、郡は混乱に陥った。公正発展党所属のセルチュク・チェティン市長が離党し、共和人民党に移ったというニュースの大見出しや「ショック・ショック・ショック」「プルサクラルのセルチュク・チェティン市長が共和人民党に移った!」という見出しの記事のために、住民が市庁舎に電話をかけて電話が繋がらなくなる事態となった。金曜礼拝を終えた住民のあいだで、市長移籍のニュースに関する議論がもとで喧嘩がおこった。市長、副市長に加えて、公正発展党郡支局の電話も繋がらなくなった。
まずメリフ・ギョクチェキ・アンカラ広域市市長がチェティン市長を呼び出し、話し合いを求めた。チェティン市長はギョクチェキ氏のもとに向かうと、今度は公正発展党本部から電話をうけて呼び出された。
チェティン市長は新聞のニュースが単なるエイプリルフールの冗談であると説明するため、郡内をアナウンス車でまわることを決めた。チェティン市長はこれに関する広告も出し、郡内の通りや路地をまわるアナウンス車のスピーカーで、「注意してください、今日の『クゼイン セスィ』紙で報道されたニュースは単なるエイプリルフールの冗談です。誤解を招いたことをお詫びいたします。市長は公正発展党から離党していません」というアナウンスを行った。
地方紙『クゼイン セスィ』紙のズィフニ・チャクル編集長は、新聞の最終紙面に、今回のことはエイプリルフールの冗談であると書いていたにもかかわらず、住民が見出しと冒頭の文章だけを読んでこのことを信じた、と述べた。
チャクル編集長は、エイプリルフールの冗談のつもりだったと述べて、市長と不快感を与えたプルサクラルの住民に対して詫び、次のように語った。
「すでにみんなが知っているエイプリルフールを実行するために、我々の紙面でセルチュク・チェティン・プルサクラル市長が共和人民党に移ったということを、冗談でいっぱいの記事で報道しました。2政党間には組織上の対立があるにもかかわらず、またプルサクラルの人口構成のほとんどが超保守派であるにもかかわらず、このような冗談記事を読者の大部分が信じたということは、我々にとって興味深いことです。
我々の目的は笑顔の都市であるプルサクラルで人々を笑わせることでした。しかしこの誤解のために住民間に緊張がうまれたこと、公正発展党本部やアンカラ広域市がこれを本気にしたことを知りました。
今回の反応から、我々の記事にだれもエイプリルフールを期待しないのだということがわかりました。」
プルサクラル市のヤシャル・クルトイェメズ会計責任者は、「モスクから出て新聞を読んだ住民は、電話をかけて市庁舎の電話を麻痺させました。もうひとつのモスクの出口でも、『市長は辞任したそうだ、こうなる可能性があった』と言う人と、『市長がこんなことをするはずがない』という人との間に緊張感が生まれたと聞きました。党の県支部、アンカラ広域市、党本部から市長は呼び出され、事情説明を行った。市長の電話がかからなくなったので、我々はだれも本人に連絡が取れません」と話した。
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( 翻訳者:吉岡春菜 )
( 記事ID:22003 )