高等教育資格試験、回答はこの公式で導ける!―漏えいスキャンダル
2011年04月02日付 Milliyet 紙


高等教育資格試験(YGS)において20以上の問題が2つの公式によって、とても楽に解答できるということが噂されている 。一つ目の公式は「選択肢にある数字を小さいものから大きいものへ順番に並べかえる。もともとの回答と重なるものがあれば、正答はその選択肢である。(注)」2つ目の公式は「選択肢がすでに小さいものから大きいものへ順番に並べられている場合、正答は常に『A』の選択肢となる。」

訳者注
もともとが、
(A)11、(B)3、(C)5、(D)15とする。
これを小から大から大へ変えると、
(B)3、(C)5、(A)11、(D)15 となる。上下を比べると、(D)が重なる。

日曜日に170万人近い受験者が参加して行われた大学入学の最初の段階のテストである高等教育資格試験(YGS)において信じられていた極秘公式が明らかになった。このとても単純な秘密の公式を知っていた受験者は全く学術知識をもっていない者であったとしても一番良い大学の一番良い学部に入れるほどの得点を取れる。

公式はとても単純で、用いた場合必ず正しい答えが導かれる。特にとても重要なテストである数学と科学に効果的で、数学に関してはほとんどの問題をほぼ完璧にカバーしている。
そしてこの事件に関しては、すべての教科のテストをカバーしている3つの公式が問題となっている。以下はその疑惑、問題例そして解説である。

■まず1つ目の重要な公式!

何百万もの若者が勝ち抜くために何年も努力し、また家族も自分の子供の将来のためにあれこれを費やすYGSにおいて、例えば数学のテストで大学入試センター(ÖSYM)によって与えられた選択肢を小さいものから大きいものへ順番に並べ替えば十分なのである。
例えば始めに与えられ、ÖSYMのインターネットサイトで公開されている数学のテストにおいて問1の選択肢がA)8, b) 10, C) 6, D) 4, E) 2 となっている。

では、秘密の公式で正答を見つける為、この選択肢を2、4、6、8、10のように小さいものから大きいものへ順番に並び替え、その順番ですぐ上の選択肢の下に書いていく。その後、この5つの選択肢の中で上の列と同じ数字を見つける。問1では合致する数字は6である。つまり正答はCの選択肢である。同じ方法を他の選択肢にも適用すると、おそろくべき結果がでてくる。1つの問題でさえ10000人もの人々の順位が変わるYGSにおいて40題のうち17題もがこの公式を用いて正答を導くことができるのだ。

この方法でトルコ語と社会のテストの、選択肢が数字の問題においても正答を導くことができる。
例えばトルコ語問31の選択肢は以下のようである。
A) IV, B) V, C) III, D) II, E) I
ではこの選択肢をI, II, III, IV, Vのように並べると一致する値はⅢになる、つまり正答はCの選択肢である。

■2つ目の公式は6つの問題に有効

さらに2つ目の公式もあり、これも正確な答えを導く。この方法で解ける問題は6つある。このように小さいものから大きいものへの並べ替えがすでに行われている場合正答は全てAとなる。
例えば以下の問34のように。
A)105, B)110, C)115, D)120, E)125

■偶然か、特別なソフトウェアか?

アルトヴィンでアイラ・ヴァラン弁護士が気がつき、予備校の教師や公務員組合の役員らが丁寧に調べた結果、明らかになったこの「公式スキャンダル」はアクシデントか、それとも特別なソフトウェアのミスであろうか?

現時点での調査では、特別なコンピュータプログラムを使わなければ、このようなことが偶然であることはあり得ないとみられている。ではÖSYMがこのようにプログラムすることはあるのだろうか?

正式でないにしてもこの作業に携わった職員がしたということもあり得る。すでに無効となった(昨年の)公務員試験の問題もまた一部の職員らによって外部に漏洩された。また一部の試験会場の学校で(本来、男女の別なく試験会場に割り当てられるべきところ)女子専用の部屋、男子専用の部屋に分かれたのも、そうしたソフトウエア・プログラムにより実施された。

独立専門委員会を結成しこの問題をよくよく調査し、世論と情報共有しなければならない。
明らかにせず秘密にしておけば、これは単にÖSYMの頭を白紙にするだけでなく、より深い関連性が問題になっていくだろう。

■問いの順番を変えている?

今日までは試験において、問題が同じであっても問題の並び順は変わっていた。たとえばAの問題冊子にある五番目の数学の問題はBの問題冊子には14番目に出題されていた。しかし、選択肢の順番は変わっていなかった。今年はどの方法が適用されたのかはわかっていない。しかし、一見する限りでは、選択肢の並ぶ順番は変わっていない。

■次はどうなるのか?

ÖSYMがこの問題に関してどのような発表を行うのかはとても重要である。たとえば、以前のスキャンダルのように問題を隠蔽する方法をとれば、とても大きなトラブルになりかねない。しかし、現時点でわかっている限りでさえ、絶対に且つ即急に試験を取り消すことが重要である。
明らかにこれは公式化されているということは疑う余地もない。そして、このような公式化がなされたということはこの公式が外部に漏洩したことも確実にありえる。この状況をみれば平等な条件の試験要項に違反しているため、テストの取り消しが必要である。

要約するなら、公務員試験の時のように隠ぺいしようとすると、傷はより深くなる。

■公式を用い、問題をすぐに解けた―YGSの公式案内

YGSの数学のテストでの選択肢を赤いペンで小さいものから大きいものへ順番に並べた(写真参照)。上下で一致する値を丸で囲んだ。丸で囲んだ選択肢を設問で確認し、それが正解だと分かった。17題もの問題にこの公式を適用できた!
また、数学のテストにおける選択肢がもともと小さいものから大きいものへ並んでいたら…この場合、正しい答えは選択肢Aであった。この公式も40問中6問に有効である。つまり、この公式を知っている人には40問中最低でも23問の正解が保障されている。
www.osym.gov.trのアドレスから公式のシステムを確かめられる。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:入口 愛 )
( 記事ID:22011 )